大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:オリーブ


日本語補習授業校では日本と同じく我が少年は中一クン。

授業でことわざを勉強しているみたいだ。

けっこう難しい・・というか、私もなかなか使わないことわざなんかも

ノートに書いてある。漢字と同じで、一度勉強しておけば

聞いたことがある、見たことがある、という期待だそうだ。

ことわざを使って文をつくりましょう・・・おうちでやってきてください。

これは私の宿題みたいなものじゃないか!


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近頃、ボランティア活動に時間を費やしている。

ボランティアとは、自ら進んで社会事業に無償で参加する人

とある。まさしくもそうである。

519日の異常気象現象対策のデモイベント

ヴィンチ村の隣村である。と前回の記事にもアップした。

そのイベント用に展示する作品を制作しているのだが

ボランティアである。

本来働いていないお金のない子どもたちの

その子どもたちの未来のためのデモなんだから

メッセージと私の時間を、私のできることとして参加したいと想う。

先日、そのイベントのチラシが刷り上ってきた。

それをイベントオーガナイザーが取りに行って

承諾をしてくれた自治体や学校、スポンサーに届けている。

私とも待ち合わせをして、ブドウ畑の中で受け取った。

こんなにいつも動いてて、これボランティアなんでしょ?

そうよ。金曜日も一日ボランティア活動。

ラウラは、SNSの配信もイベントのオーガナイズもG.A.S.の参加も

いろんなところでボランティア活動をしている。

どうしても地球と体を守りたい人間で、それは一人で想っていても

考えていても守れないと考える人だ。

私も同じ。活動しているメンバーはみんなそうだと思う。


DSCN1600

私のこのブログも地球と体を守りたいボランティア活動の一つ。

SNSやブログで時々共感してくださる方々が世界中にいる。

日本語でもイタリア語でも英語でもコメントを受け取り

日本語の文章だけではなく、写真でも表現できているようで

この世界の少数の方たちに、時間を費やして

メッセージを送っていることは、やはり意味があるようで

嬉しいし続けようと想う。

田舎暮らしはそうできることではないし

トスカーナの丘に住むこともそうできることではない。

大変なこともあれば素敵なこともある。

その生活の一部をバーチャル的に思考の一部に入れたらと想う。


DSCN1609

数年前、日本語補習授業校の役員をやったことがあった。

彼らの活動は、日本とイタリアのアイデンティティーを持つ子たち

を中心に、文化交流的な活動が繰り広げられているのだが

100人以上の生徒を守りスムーズにオーガナイズしていくのに

それは大変な作業があった。

常に補習校のことがグルグルと頭の中をめぐり

一人では決められないから、役員たちと相談し合い

私の時間と頭は、子どもたちにつきっきりという状況であった。

当初のメンバーが上手に運営していったおかげで

補習校はどんどん急成長し絶好調に達した頃であった。

毎度試行錯誤で、なかなかオーガナイズマニュアルが仕上がらない。

それは、子どもたちが楽しく補習校生活を送れるよう

保護者からのアイデアが出るからである。

フィレンツェ補習授業校はトスカーナ日本人会という非営利団体

の管轄となり、日本人会のイベントでも子どもたちや家族を

メインにイベントが企画され、彼らを誘導していかなくてはならない。

毎日毎日イベントのオーガナイズに加わり

役員とだけではなく、イベントに参加してくださる家族との交信も

ある。指示して、問い合わせに対応して、成功を祈って。


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きっとラウラたちは、こんな感じなんだろうな。

イベントを通して伝えたいこと

共感して集まってきた人たちに発信していくこと

持続すること、動きがあること

ボランティア活動とは常に想いを維持していなくてはならない。

時は金なり

ということわざが少年のノートに書いてある。

お金以上に時間は貴重である。

時間の過ごし方はお金には代えられないことがある。

自分の想いは自分の時間かもしれない。

ボランティア活動は、時間と想いで動くことである。

それには強い意志が必要でもある。

時には、出費していることもあれば本業を感けていたりする。

でも決めたことはやり遂げたい。

時は金なりを座右の銘とし、ボランティア活動をする

とでも少年に教えようかな。


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畑も、時は金なり。

大地は金なり。

お金に代えられない我がトマト。

そろそろ大地に独り立ちさせたいが、雨続きのヴィンチの空。

あの言い伝えは当たっちゃったかも。

Terzo aprilante quaranta di durante

四月三日に雨が降ったら40日間雨が降るって。

雨どころか山では雪まで。

ブドウもオリーブも全体的に成長がもぞもぞ。

オリーブの莟がまばらで不安が募る。

冬は冬らしく、春は春らしく・・・

異常気象警報。

五月にやっとCarciofo(アーティチョーク)

緑肥のグリーンピースでグリーンピースご飯。



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子どもデモプロジェクトil mio progettino

大地と住人の井戸端会議 Fiori di Equiseto

もぞもぞ成長、BIOでいること Scacchiatura


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コンコンコン、コンコンコン.....

Uno Due Tre Quattro Cinque Sei Sette.....

何やってんのかなと様子を見に行くと

棚の扉に貼り付けてあるカレンダーを数えている。

日本行きカウントダウンが始まった。

毎日毎日、お母さん幸せだなーと日本行きの妄想をしている姿

を見て、少年もどうやら同じく胸が高鳴るようだ。

お母さんね、こんなところに行って、こんな人たちと会うの

どんなこと話そうかなー、どんな服着ていこうかなー

少年は、そんなことを言うお母さんの

どんな風景を想像しているのだろう。

イメージ写真を見るたびに、顔がにやける。

妄想に耽るたびに、ぼーっとする。

妄想している今が一番幸せなんじゃないかと思う。

いざ現実に入れば、時間の過ごし方に焦り

ストレスるのではないかと、あえて今を大事に過ごしている。


DSCN1243

この週末、サマータイムとやらに、時間が一時間繰り上がった。

私は半信半疑で、ネットで確認した。

やっぱりサマータイムを実施するのか・・・。

あんなに去年サマータイムの終わり頃

廃止にするかもしれないって騒がれていたのに。

サマータイムになった今日だけ、サマータイムが終わるその日だけ

もしかしたらこの2日間だけかもしれない

一時間繰り上がったり繰り下がったりすることが苦痛過ぎる。

だんだん体が慣れてきたところ

一時間も昨日と今日と日の長さが違うのは

やはり体だけではなく頭脳的にも精神的にも私は追いつかない。

日の長さや日の出具合で動く農作業には

サマータイムは、疲れをプラスしているようである。


DSCN1191

ブドウの枝の縛りつけ作業、ブドウ畑のその他諸々が一段落し

あともうちょいのオリーブの剪定に集中することにする。

たーくさんの小さな枝を除去する剪定が

非常に面倒で、見るだけでもうんざりする。

小さな枝たちは、大きな枝を剪定されたとき

大地派剪定のハサミで平らに剪定されてないとき

南側で日に当たる枝を守ろうとわざと残された枝たちの子が

たくさん生まれてくる。

前者の一番、二番は仕方がない。

しかし後者の三番、日陰用に残す枝という方法をやめることにした。

なぜなら、残した枝から2~3倍となって小枝が増え

葉で覆われた幹や小枝たちに

たまにカビのような黒っぽい粉が発生するからである。

それを取り除くのに時間がかかり

周りの枝たちも移り始めているようなのである。

だから、きれいに小枝たちを除去し

空間を優先する剪定をし終わった後

やっぱりバランスも樹形も納得するオリーブの木となるのである。


DSCN1171

ごちゃごちゃ愚痴を毎日こぼしていたら

夫がその小枝除去剪定を手伝いに来てくれた!

といっても、夫も嫌気が指してすぐ逃げちゃったw

でも、どんなに苦労してるかわかってくれただけでもいいや。

そのオリーブの剪定を始めたら、最後までやり遂げる。

時間はかかるけど、どれもこれも納得するまできれいに剪定できた。

あともう数本も、きれいに風通し良く仕上げてあげたい。

天気予報を見ると、43日から雨予報。

Tre aprilante, 40 giorni di piovante

トレ アプリランテ クアランタ ジョールニ ディ ピオヴァンテ

43日に雨が降ると、40日間雨が降り続く、という諺。

地方や人や家族によっては、言い方が多少変わってくるようだが

昔の農家の人たちは、こんなことに気がついていたようだ。

ホントかな?


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サマータイムで一時間繰り上がると、めっきり日が長くなり

やたらと夏気分に入る。

外の景色が、急に夏っぽく感じたり

急に外でご飯を食べたくなる。

夏にはまだ早いが、春真っ盛りの我が庭は、マルゲリータが一面に
日中開き夕方閉じ、花の日々を送っている。

フジも日に日に成長し

サマータイムになったからのように感じて仕方がないのだが

気づけば、開花し始めていた。

ブドウと似た剪定で、昨年生まれた枝の芽から花が咲くようだ。

込み合わないように、三つぐらいの芽を残して剪定していった。

先日の強風で、いくつか落ちてしまったが

まだまだ大丈夫。フジのお花見がそろそろできそうだ。

花の数を見ながら、剪定の出来に、満足した。


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何の花粉症なのかグジュグジュした日中の夜には

アントネッラのリンデンティーで休むのだが

アントネッラのところに行ったついでに、フレッシュエッグも買う。

親子は、待ってました!と言わんばかりに、生卵ご飯をすする。

生卵ご飯にオリーブオイルをかけて食べる

と数人の声をいただいたので、試してみた。

頭で想像するだけでは、?????なんだが

実際、タラ~とかけて食べてみると、美味しいではないかww

少年は、想像するだけで邪道のようで、かけたがらない。

オリーブオイルをかけると、コクが出る感じになる。

オリーブオイルの味はお醤油入りの生卵ご飯でも伝わってくるので

早摘みのまろやかタイプが合いそうだなと思ってみたりする。

日本の友は、これに海苔や白子もトッピングしているそうだ。

あぁ、白子食べたいなぁ、納豆食べたいなぁ。




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頭も木もグルグル剪定 Potatura degli Olivi

女剪定士の弱音 Potatura degli Olivi④

大地派剪定 Potatura da Terra



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年が明けて・・・なんていつのこと?もう二月も半ば。

立春も過ぎ、春の気配だって感じる今日。芽はポツッと膨らみ

ツンとしてれば呼吸の芽、ポチャとしてればいただきますの芽。

天を見上げれば、新月から満月に向かうスリムなお月様。

雨が降ったり風が吹いたり、雲からはみでたお日様は

光の線をつくって、空へ大地へ私へライトアップ。


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世の中が忙しくしていた十二月

私はぼんやり翌年来る年を描いてた。

イタリアは年明け早々稼動するみたいなことをいうけれど

基本的にはやっぱり学校が開業している時期が

一番稼動しているような気がする。

日本へ一時帰国する喜びで色々妄想中の私には

妄想と問い合わせだけでもう息苦しい。

自分が動くということは、人も同時に動かしているということで

自分の考える時間と相手の時間も

計算しながら尊重しながら進めていく。

そうこうしている内に、あれやこれや新しい知らせが飛び込んでくる。

大晦日の日SNSのフォローたちが、翌日に迫る新年の抱負では

来る年の予定が次から次へと沸いてくることの喜びに嘆いていた。

ほー、世の中の人々は何ヶ月も前から

いろんなことが決まっているのか・・と別世界に感じてた大地の住人。

しかし新年一ヶ月強経った今、人の忙しなさがようやくわかった。

それは、自分の活動を練っているのだ。

活動することは人との繋がりだということも改めてわかったし

早く早くに動くということは

相手の時間も含めた二倍の時間を計算した上のことだった。

農婦を目指す田舎者の私は

仙人的な思うがままのゆったりとした時間が流れていたようで

それは、慣れない最後のマラソンランナーのように息を切らせた。


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気が立っている中

少年の反抗期や家事のあれこれオーガナイズできず

何一つ中途半端に一日が過ぎてしまうこともある。

頭の中はグルグル妄想で

洗濯物を干したかまで忘れてしまう始末。固まって乾き出すw

夫が、本気で大丈夫か心配していた。

日本行きだけではない、ヴィンチの生活もあれよあれよと降りかかり

そうだ、一つ一つ解決していこう。いや、同時進行だ。


DSCN0937


一つ一つ解決していく中に、オリーブの剪定がある。

昨年バッサリ剪定したので若い枝がいっぱい生えてきた。

まるで私のグルグル頭の中のようである。

バッサリ剪定すれば

樹のエネルギーだってどこかで放出しなければならない。

太い枝に集中して流動していたのだから

それがなくなった分、子は生まれてくる。

それを選択しながら除去するか減らすのである。

同時進行に解決していこう。

そして、枯れた枝も除去してさっぱりさせたい。まるで散髪のようだ。

時間を優先する場合は、小さな枝は剪定せず

太くなった枝をグループで剪定したりする。

私は、一度さっぱりさせたいので

小さな枝もハサミでチョキチョキ剪定する。


DSCN0936


あ、目に異物が入った!

剪定用にメガネを持っているのに

うっとうしいからと外した矢先のことであった。

家の近くのオリーブ畑を剪定しているので

すぐに家に帰れるだろうと、手持ちの水は無かった。

以前・・確かあれは収穫最中・・・

鍔付の帽子を被っているにもかかわらず

メガネをしているにもかかわらず

目に異物が入って、すごーく困ったことがある。まだ記憶に新しい。

どうやっても取れない。もうネット頼み!片目でネット検索したっけ。

擦らない、目を洗う、瞼の裏側をひっくり返してみる、綿棒で取る

などなど色々試したが、全く取れなかった。

救急病院に行こうかとも思ったぐらい、ごろごろしていた。

翌日も様子を見ようと寝ることにした。

疲れていたせいか、ごろごろでもすぐ眠れた記憶がある。

しかし、朝起きてみると、ごろごろがない!

目やにと一緒にごろごろが出てきたようなのである。

また自然のチカラってスゴイなーと身に染みた事故であった。

今回のごろごろは、上瞼をひっくり返したときに取れた様子だった。

以前より早くに対処できて良かった。

目に入ったとき、翌日の朝まで無理かと半諦め状態だったが

取れちゃったので、また剪定に戻った。

この暖かい陽気の内にやっておかないと

いつ雨が降るかわからないし

いつ他のことが入るかわからない。

何をやるにも焦りながら向かっている自分にはっとする。


DSCN0962


今年は、夫が仕事で忙しく、私に手伝う時間がなさそうだ。

大地に落ちている枝たちを拾う作業もあるし

まとめて分ける作業もある。

超肉体労働で、足腰もすぐ痛くなる。ハサミを持つ手は膨張する。

剪定の計画を立てていると、電話が鳴った。

手に負えなくなったオリーブ畑の管理をして欲しい・・・と。




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女剪定士の弱音 Potatura degli Olivi④

大地派剪定 Potatura da Terra

鳥が舞うようこそ立春 Crochettona al forno


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私は日本人だから

収穫を始める何日も前から

用意万端に5回分の予約を搾油所にした。


人気のある搾油所だし

昨年、たくさんの人は予約がいっぱいで搾油ができない!

なんてことになることは・・・考えたくない。


DSCN1042

その後、十一月の七日まで予約がいっぱいだってことを知り

予約成功の一安心と、搾油所の人気に嬉しくなった。




しかし、天候の都合で

自分が予定していた搾油日以外にも収穫をして搾油したい。


私みたいに予約はしても、状況次第って人はいっぱいいる。


一か八かでお願いしたところ、空きが出て

早摘みの収穫が一気にできたことは大満足している。




今年は、昨年より一回分少ないほどの収穫量だった。


生き返ったオリーブたち
がいる丘は豊作だった。


土地なのか風向きなのか

丘沿いのどのオリーブ畑も小さな粒がゴロゴロくっついてる。


しかし、向こうの丘の新オリーブ畑は、遅摘み用の実の付が悪かった。


こちらの畑を管理し始めて
2回目の収穫となるわけだが

一昨年は、樹の様子を観察した。


DSCN1029

私は承知の上で、一か八かの研究を試みた。


よし、元気はありそうだ、思い切って樹形を整えよう。


上へ上へ伸び、上へ上へエネルギーを吸い込む枝を

収穫しやすい位置まで下げた。


そして、横へあちこちにエネルギーが分散してしまう枝を

集中できるよう減らした。


その欲張りだった樹形の中を覗くと

重なり合いすぎて病気のような症状が発生している。


放置されすぎて虫たちも集まっている。


風を通す空間を創り


日の当たるトコロを設けた。


あぁ、まるで我が家の住宅設計のようだ。




実のなる枝は、今年生まれた枝を使っても実はならない。


翌年以降、枝たちは実を産むカラダとなるのである。


実を産むカラダではなくなった老いた枝は取り除き


後継できる若い枝たちを見分け


リンパを通りやすくしてあげるのが


剪定士の役目である。・・・と思う。




大量に剪定された樹は


今まで流動していたエネルギーの行く場を見失い

若い小さな枝をいっぱい生んだ。


エネルギーの放出は、このように表れた。




翌年の実の産出は


気候条件も栄養条件にもよるが


一昨年前の後継の為に生まれた実の種から


翌年へ向けて指示が出されているのである。


自然ておもしろい。


DSCN1061

収穫をしていて気がついたこと。


病気のような虫のたまり場みたいな症状が無くなったこと


肥料をあげていないのに、生き生きした葉を生んでること。


突然管理主が変わって

生活を一変しダイエットして体力つくりをいるようである。


変化に過酷な期間だろうが

オリーブたち、我慢してくれ。


だから、私も収穫の少量に我慢する。


DSCN1049

2018年のヴィンチの丘は


夏の降水量が少なかった。けれど、湿気はあった。


オリーブ好きのミバエもチラホラ飛び回った。


秋の入りの九月の降水量や気温は

収穫を待つ実にとって、とても重要な月。


しかし、秋の入りも降水量は足りなかった。


そうすると果実のホルモンは熟れが進んでいくそうだ。


今年は、どこも収穫を早くに実行したところが多いであろう。




遅摘みと呼ばれる品種も、どんどん熟れていった。


早く収穫しなきゃ!


・・・とまだ十月の話である。




早摘みから、天候状況、夫の仕事状況、生活状況から

十一月五日の搾油でオリーブの収穫は終了した。


当初予約した最終日である。


だから私は、これでも幸いに予定内に終了できたのである。


まだまだ何千本とあるヴィンチの農園は、先が長い。


DSCN1060

十月終わり頃、イタリア各地で悪天候の災害が相次いだ。


見てられないほどソワソワした。


私たち田舎暮らしは、いつ襲われてもおかしくない。


本当に他人事ではないのに対策ができない。


家も畑も家族たちも。


今、イタリアでは被害地の対策問題で渦を巻いている。


この気候現象の変化の対策は・・・


表面的に技術的に解決していくのではなく


もう遅いかもしれないけど


実は私たち一人一人の気持ちと行動で


引き起こすことも妨げたかもしれないし


現象を抑えることもできたかもしれない。


オゾン層と生態系の破壊は覿面に現れているのではないだろうか。


ちっぽけなワタシができることは


想いを込めて地球を守ることだと想っている。


それは、私たちの体を守ることでもあり


オリーブの種と同様、次世への指示でもあるような気がする。



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緑のオリーブオイル laRaccolta delle Olive 2017 ③

自然の輪にありがとう laRaccolta delle Olive 2017 ④

女剪定士の弱音 Potaturadegli Olivi ④



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早摘みといわれる私が管理している複数のオリーブ畑のオリーブの品種に

LeccinoレッチーノPendolinoペンドリーノがある。


生き返ったオリーブたちの畑では

LeccinoがほとんどにPendolinoがところどころ

結実を助けるように植えてある。


それらは、早くに色付き始め、私を早々に掻き立てる。


DSCN0951

これまたInvaiaturaインヴァイアトゥーラ(果実の色付き)の美しいこと。


引き締まってて若々しい緑から


頬を赤らめるように紫のような赤系の色が付き始め


うっすら未熟なパープル系の青系紫に染まり


濃厚に熟れたそれはとても貫禄のある姿に変身し

その一粒に人生が詰まっているかのようにも見えるほど

なんだか身を任せたい頼りになりそうなオリーブの実となるのである。


そんなオリーブたちの収穫は

もちろんワクワク感以上に実から伝わるものを感じる。


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Abbachiatoreアッバッキアトーレ(手動式振動機)

夫は使いたがらない。


彼は、手で直接触りながら摘みたいという。


それでは遅すぎて、時間がかかってしまうが

振動機は一台しかないので、女の私が一日中重い振動機で

ブルブルガタガタオリーブの実を振るい落とすのである。


夫は、振動機のやりにくい場所などを担当する。


フツウ逆なんですがww


女性が優しく手摘みで、網などの移動や支度

男性がひっきりなしに振動機で一日中・・・てのが収穫光景。


私がボスとなってオリーブの収穫を仕切るのである!


朝ご飯をしっかり食べたつもりでも

二時間後にはお腹が空いてヘトヘト。


その空腹を乗り越えると

お昼の時間も忘れて集中しているパターンは

収穫に限らず、剪定でも同じ。


私の体は、だんだん体力保持できる体へと進化してきた。


夫が、実をダイレクトに触りたいっていう気持ちは

一年間管理を補助してきただけに

純粋な気持ちであると私はとっても理解できる。


私も、ブドウの収穫のように一つ一つ手で収穫したいが

オリーブの実は、そうはいかない。


搾油までの時間を短縮するためには

夫と二人っきりの収穫を短時間で終えるには

半手摘みと呼ばれる手動振動機を使う得ざる終えない。


夫の疲労とオリーブへの愛情

搾油所に持っていくときに、少しでも葉を少なく

愛しいオリーブだけで計りたいという気持ち

落ちてきた葉を取り除く作業に時間をかけている横で


ボスの私は、早くしろー!と失望気味に

夫の二倍は動いているのであるww


DSCN0973

そんな私たち夫婦も収穫作業が慣れたこともあって

わさわさしているオリーブの森の収穫では予定より早く終了し

さらに次の畑、遅摘みの畑に進むことができた。


わさわさしているオリーブの森の畑は

LeccinoPendolinoが半々ぐらいで

毎年結実にほぼ成功している。


次の畑、遅摘み畑には

FrantoioフラントイオMignoloミンニョロ
Leccio del cornoレッチョデルコールノ、
Moraioloモライオーロ

とパンチのある辛味や苦味を抑えるように
ソフトな
Leccinoが植えてあり

その中でもいくつかLeccinoMoraioloを収穫することができた。


Leccino
PendolinoMoraiolo

三種の組み合わせはなんとも楽しみである。


DSCN0968

第一弾、第二弾と搾油所から変身してきたオリーブたちは

緑色のそして体の垢のようなざらついた純なオリーブオイルは

期待を裏切らない味となって生まれてくる。


もうここしか委ねられない山の搾油所では

こだわりのマシーンとこだわりの哲学でオリーブを搾油する。


オリーブの木の植え方や時間などで

オリーブ単一種の収穫は不可能だが


私は、畑ごとに持っている特長を生かし


できるだけ畑ごとに搾油することにし


時間が許せばマッチングする品種と場所を選んで収穫し


搾油ごとに分け


搾油されたオリーブオイルはごちゃ混ぜにすることは決してない。


ごちゃ混ぜしないことでオリーブオイルのバリエーションの楽しみ

が増えるのではないかと考えるし


管理している者として

植わっている彼らの共存性への尊重にもなるかな、とも考える。


DSCN0957

フィルターで濾したら、どんどん瓶詰めをしていく。


そして、雨模様が落ち着いたら

すぐにでも遅摘みの畑の収穫に取り掛かろうと思う。


あぁ、十月のスーパームーンのような満月は夜煌々と

朝方燃え尽きるように赤く向こうの丘へ沈んでいった姿は美しかった。


朝方暗かったのもサマータイムだったから。


これから一気に一日の終わりが早くなる。



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生き返ったオリーブたち la raccolta delle olive 2018 ①

『オリーブオイルの美しい味 la Raccolta delle Olive 2107 ②

オリーブの森 Bosco degli Olivi



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