大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:オリーブ

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今、オリーブの花が咲いている。
小さな小さな白い花なのに
黄色いおしべが大きくて
オリーブの木をみると
黄色い花が咲いているようだ。

今、ブドウの花が咲いている。
生まれたときから房の形をして
あのジューシーな一粒一粒の果実から
白いおしべがヒラヒラと
ブドウの木をみると
ブドウの房が白い線香花火のようなんだ。

今、黄色い粉が舞っている。
花を撫でただけなのに
受粉をしたがる繁殖期なやつらたち。

今、風が吹いている。
視覚にはない子たちが
宙を舞っている。
そして、私にもくっついてきた。

今、日が差している。
日陰に行くと気持ちがいい。
やつらも葉を日傘にしてヌクヌクしている。

今、私はマスクの中で鼻水を垂らしている。
まるで私が結実を求めているようだ。

今、メガネの下で目ヤニがあふれている。
まるで私が結実を求めているようだ。

今、上を向いて空を眺めている。
雲のある空は大好きだ。
何か雲は言いたそうに
私の傍にいるようだ。

今、水を飲んでいる。
気温が上がると喉が渇くのか
汗をかくから水分を望むのか
わからないけど、水を飲んでいる。

今、ひとりぽっちで、畑にいる。
同じようなやつらがニヤニヤ私を
どいつもこいつもニヤニヤ私を
私をせせら笑っているように感じてならない。

今、メッセージは何か考えている。
畑の中で。
ひとりぽっちの畑の中で。
オリーブとブドウと空と土と風と日と。

今、こんなところにいるのに
誰も知らない
たくさんの人と繋がりたいと想ってる。

今、空を見上げて
みんなの幸せを願っている。
地球を守りながら。
今を大切にしながら。

今、勇気を出して
私の気持ちを伝えようとしている。
とってもドキドキしている。

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【お知らせ】
2021年6月12日(土) 日本時間16時~

イタリア在住者でも知っておくと便利な
オリーブ文化のオリーブ豆知識
レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチ村から
オリーブの樹形や剪定のWEBINARを生配信します。
どうぞたくさんのご参加をお待ちしております。
Olive Wellness.Storeよりお申し込みください。



・ 内容 ・
☆イタリアへ渡った頃
☆ヴィンチてどんなとこ
☆ヴィンチ観光オススメスポット
☆EU認定農業士養成講座とは
☆トスカーナスタイルのオリーブの樹形・品種・収穫
☆オリーブの剪定





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夢とはなんだ Ho imparato a sognare
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「見てくれ、こんなに実がついてるよ。」
うん。通常2房のとこ3房。
「おぉ、幹からも房付きのこんな元気な新枝が生えてるよ。」
うん。そうだね、でも使えないんだよね。

あれからずっとScacchiaturaという芽掻き作業をしている。
といっても今年(2021)は一ヶ月遅くにはじまった。
今ではグングン急成長でAllaciatura誘因作業までしている。

ブドウの芽掻き作業とは
ブドウの幹(イタリア語だとLegno vecchioとかGambo)から
生まれてきた新芽=新枝の未来(来年)使える枝と
1本の木につき合計で14~16房できるように枝の数を調整しながら
あとは全部取り除く(掻く)ことで
今年実のなる(すでにこの頃なっている)枝にリンパが集中して流動する。
そうすると、果実は濃厚になることと、未来の枝が元気になる。

もう一つのメリットは、込み合わなくなることで
風通しがよくなり、病気になりにくくなる。

オリーブと違って、冬の剪定では樹形を整えることしかできない。
ブドウは、このScacchiaturaがとても重要になってくるが
農園のやり方考え方によっては、機械でやってしまったり
農薬に頼ることで病気や寄生虫を退治したり
化学肥料で太らせることで、秋にはプリプリのブドウが
情熱の人の手でプリプリにさせたブドウと見た目同じになる。

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そして、今年は、四月の芽生えの頃のたった一晩の寒波により
早生の品種、特にSangioveseは打撃を受けた。

要は、空気に触れている部分、表面が凍ったかんじで
それと、リンパの行き止まる先端方面はリンパが集中しているので
そのあたりのリンパも凍った感じだった。

それから、ブドウは時間をかけて空気をよみ
一気に、普段生まれないところまで芽を出して
生まれた枝にはあるったけの果実をくっつけて生まれてきた感じだ。

今年が豊作だったのか、それとも
寒波のせいで、エネルギーの放出で実をならせたのか
自然の力とか大地の恵みとは、頭だけでは理解できないことがある
と、一人作業をしながら、ブドウを眺めるのであった。

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思春期青少年が、突然ブドウ畑に現れた。
私は、早く終わらせたい気持ちでいっぱいだから
ちっとも気がつかず、青少年の声で振り向いた。
「お母さん、一人ぼっちで炎天下なにやってんの?」
そう言われると、そうだ。
ロックダウン隔離慣れのモヤシくんには、理解不可能だろう。
かと言って私も、一人ぽっちでなにやってんの?とおかしくなった。

思春期青少年は、鍵がなく家に入れなかったから畑に来た。
理由がなければもう来やしない。
ま、お母さんがどこにいるか一人でなにやってんのか
久しぶりに見れたことでも
一つの収穫だろうと前向きに考えることにした。

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農主は農主で、セラーでやらなきゃいけないことがある
瓶詰作業と段取り、納品に行かなきゃいけない、事務
そして無農薬団体のボランティアのリーダーを今期しちゃってる
トラクター作業、甥っ子のブドウ畑のトラクター作業
などなどと、ちっともブドウ畑に来てくれない。

たまに午後お昼のあと、Sigaro(葉巻タバコ)をくわえながらやってきて
いっぱいの作業と終わらない作業に失望し
でも、ブドウの姿にうっとりみとれて感嘆の声まで漏らしている。

農主はそうやってときどきやって来てうっとりみとれてるから
私より遅いじゃないか。
それでも、一人でやるより人がいる方が
当たり前だけど、早く終わる。
一人でやってると、気が遠くなるほど
終わらない気がしてならない。

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本当だったら、労働安全的にいうと
作業は二人でやること、なんだそうだ。
何年経っても都合のいいことは忘れない。
なぜなら、もし!なにかあったとき
二人いれば助けられる。救急隊を呼べる。

そうそう何かが起こるわけではないが
ブドウの収穫のときには、成人病などの持病もちの仲間が
炎天下で体調が悪くなって、仲間が救急病院に
連れて行ったということもある。
変なボタボタの汗が蒼白した額にいっぱいあって焦った。
手をハサミでぐっさりきって大騒ぎになったこともある。

ブドウ以外には、オリーブ畑のはしごからの落下事故
特に、おじいちゃんなどに多く、それをきっかけに畑引退して
オリーブ畑が野放し化していく。
トラクター作業での事故、などなど
事故現場は様々なシーンがあるのだが
一人ぽっちで事故って誰も気がつかないより
二人の方がそういうわけで心強いのだ。

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そして休憩だって必要。休日だって必要。
というわけで、週末オリーブ友と会って
友の畑に行ってやいのやいの意見交換して
友宅でランチをご馳走になり、久々に人に会って話が弾んだ。

初夏っぽい陽気にテラスで食べるミックスサラダには
友の専属農学士のオリーブオイルはパンチが効いてて
美味しかった!私はやっぱりトスカーナオイルが好き。

私が持って行ったMalvasiaの白ワインもほどよく冷えてて
ピリッとジュッと舌に伝わる酸味が、眩しい光にピッタリだった。

ときどき自分が考えていることを家族以外の人に話すって
断言するようで、とても前向きになれる。
会うからダラダラ話せるけど
電話やビデオ通話じゃ、なんか時間を奪っているようで
私は申し訳なくなっちゃって、連絡不精になってしまう。

そう、こんな眩しい光に当たりながら友と会っていて
そう、夏に向かうにつれてコロナがバカバカしくなってきて
そう、みんながマスクしてTVの人たちもマスクして滑稽だ。
もう、コロナにうんざり。
ここにきてコロナ嫌々ストレス。
一刻も早くコロナを収束させたいと人はワクチンを打つ。
私は生活に起こる様々な問題を解決してから
焦らずワクチンと向き合いたいとおもっている。

今日はオリーブを介して幸せになった。
ビオディナミワインを呑んでいい気分になった。
だからトスカーナの農作民は誇りをもって産み続けているんだな。
今週もマスクをつけてがんばろ。





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前回の記事で、夢をみている話をしました。
18歳の青年が家庭に負担をかけたくないからと
中卒で床屋さんで働き始め
自分の好きなものを買いながら
自分の本当にやってみたいことを追っていく
それは音楽の世界で、言葉や曲で自分や心情を表現していく
両親が離婚してしまって、気持ちを表現するのは
詩を書くことだったそう。
今まで誰一人の前でも歌ったことないのに
はじめてオーディションを受けて
応援したくなるような、心に刺さった人たちがいて
養成しながら成長していくという話だったんです。

まず、自分を表現するっていいなって思ったこと
気持ちや行動を言葉に残すっていいなって思ったこと
自分をもってコツコツと自分の世界でやっていたこと
ダメもとでも動いてみたこと
露出していくことで、メッセージを残したいこと

これを青年は夢と言っていました。
半世紀ぐらい生きた大人は
夢とは表現しないかもしれません。
やりたかったことをひとつひとつこなしていく
大人はなんとなく夢はゴールがないことを知っているからです。
夢というよりも前向きな希望を持ち続けるとか目標とか
ポジティブに生きるとか勇気とか挑戦とか生きがいとか
それまた別の表現をするような気がします。
そして最後には、自分のやりたいことが誰かのためになれば
と残そうとするのが本能なような気がします。

それでもその青年に心を打たれたのは、純粋さです。
誰よりも欲がなく、シンプルで一生懸命
それでもって素直に楽しく生活している姿は
誰にとっても理想的なスタイルだと思いました。

この純粋な生活って大人になるにつれて
忘れがちになるところがあります。
それでも、自分がやってみたいことを
勉強したり種をまいたり、世界をつくっていくことは
青年も成人も大人も同じだと思います。
そんなこんなんで、その青年が
今の自分にみえてワクワクしました。

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ある日フィレンツェで
Assaggiatore dell'Olioオリーブオイル鑑定士の資格を取った
Shinomaiちゃんとオリーブオイルの話で意気投合しました。
自分がやっている世界の話ができることは
やっぱり嬉しいです。
だって、今の自分はオリーブに夢中なんだから
それしか話すことないんですものw
そこで私たちは、やりたいこと...その夢とやらを語ったり。
今だっていい大人が青春期のようにはしゃいで
アイデアを交換する姿は、18歳のギャルたちですwww

その時から私の想いは変わっていないかもしれません。
ホンモノのオリーブオイルとはよくきくけれど
何がホンモノなのか、抽出されたオイルのホンモノさとは
いったいなんなんだ、それじゃぁ
ホンモノのオイルになるまでの
ホンモノのオリーブ栽培はあるの?

ホンモノ、ホンモノって、行き届いた栽培して知識があれば
どれもホンモノだと思います。
味だって気候や年度、品種や土地
収穫方法や保存方法によって
微妙に変わってきます。
私たちのパッションと正確な知識と方法で仕上がってれば
どれも世界で最高のオリーブオイルといえるでしょう。 

ただビジネスによって、栽培も抽出も味も
工作されてしまうところに問題があるのかもしれません。
それは、毎年微妙に味が変わったり収穫量が変わる
オリーブの性質を知ったうえで
農園を支える根気を築くべきところ
工作ビジネスがうまれてしまうのかもしれません。

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そんな話を、Shinomaiちゃんのお仕事仲間
オリーブオイルインポーターの
プリモオーリオジャパン代表の松村成師氏が
ご自身のブログに書かれていて
イタリアにいる私でも知ることができ
こんな風に考えられる人が
オリーブオイルビジネスの世界にいるんだ
と感心したのを忘れません。
そのブログのひとページをリンクします。

そして陸と海を超えた地球の反対側で
松村氏も私のブログを読んでくださっていて
生産者のようで生産者ではない
オリーブ栽培を勉強して環境を意識しながら
オリーブオイルの暮らしをしていることに共感をしてくださり
いつかお会いしたいですというお言葉をいただきました。

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2年前(2019)私は
母国のオリーブ農園で働いてみたいと思いました。
しかし、剪定期間でもなければ収穫期間でもない夏でした。
しかも梅雨が終わらない小豆島
トスカーナの気まぐれな春を思い起こしました。
それは草刈りに追われる四月五月ぐらいの陽気でした。

働くことはできなかったのですが
訪問することはできました。
日本のオリーブをみれてお話を伺えたことは
イタリア..いや私が住むトスカーナのオリーブと
比べることができ、日本語でメッセージを送るには
関心事と知識が増えて
行って良かったとつくづく思います。

私が働きたかったオリーブ農園は
メディアに強いところを探していました。
いつの日か、メディアを通して私のメッセージを送りたい
と思っていたのです。
そして、トスカーナで習得した技術を母国に伝授したい
と考えていました。
しかし、将来この二つのやりたいことは
伝えていませんでした。


021 Oliveto

ちょうどコロナが蔓延する前です。
私はオリーブの剪定をしていた頃でした。
松村氏が生産者さんを訪問しにイタリアへ来るので
ヴィンチにも足を運びたいと
Shinomaiちゃんから連絡をいただきました。
会いたいと想った日から何年経ったでしょう。

イタリアに入国する前に松村氏は
オリーブガーデン代表の金丸洋一氏と
イスラエルのオリーブ農園訪問をしていたのでした。
塩分が高くていやでも体が浮いちゃう湖
死海があるところで有名です。

そしてあまり知られていないですが
ものすごいテクノロジー国で
あと研究熱心な国?とでもいうのでしょうか
私にはそういう印象で、なぜなら私が講座で教えてもらった
がんしゅ病(Rogna)というオリーブのウイルス菌を退治する
樹に浸透させない有毒とならない鉱物からできた
BIO申請もできる液体はよく効くのですが
裏の説明書を読むと、イスラエルが発明し
イスラエルでつくられていて、そういうわけで
イスラエルには興味を持っていたところに
ヴィンチに寄ってくださったお二人から
直々イスラエルのお話が聞けて
さらに胸が弾みました。

ヴィンチの丘で、オリーブの枝を薪にして
BBQをしながら、オリーブの話で盛り上がりました。
もっともっと話していたかったです。

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彼らはオリーブという共通点の
オイルと栽培という二人の専門分野で
Olive Wellnessという名のWEB事業を立ち上げました。

英語オンチの私はWellnessの意味がわかりませんでした。
イタリア語で調べるとBenessereだったのです。
日本語だと 幸せ感をもつ健全さ という意味だと思ってます。

素敵な単語で人生にも生活にも必要な言葉です。
そんな意味のある言葉に
オリーブはピッタリなんじゃないかと
オリーブに付随したBenessere=Wellnessを
提供していこうということでした。

あの頃、松村氏が語っていたことを
こうやって実現化しているように思います。
そんなコンセプトをもつ事業に
ヴィンチの丘で一人ぽっちでオリーブに向かっている私を
思い出してくださって光栄です。

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思い出してくださったことのはじめに
オリーブオイル関西という展示会内の
イベントセミナーで ヴィンチの丘で オリーブ剪定
というタイトルのセミナーに登壇する予定でしたが
コロナの異変株の蔓延で緊急事態宣言が延長してしまい
展示会丸ごと中止になってしまったんです。

私は、残念でしたけれど悔しくありませんでした。
なぜなら、個人ででも何がなんでもこのセミナーを
私は残そうと想っていたからです。
その意向をお伝えすると
彼らは即賛同してくださいました。
毎週打ち合わせをしているのですが
まさしくもオリーブに関することのWellnessです!
彼らとお話しているとオリーブを介して
幸せになるんです。

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私が数年前からやりたかったことは
メディアを通してメッセージを送ることです。
これが私にとっても第一回目のステージとなります。
どうぞ温かく見守ってください。

セミナー内容は

トスカーナのオリーブの樹形やミニ歴史

剪定の順番と目的と毎年剪定する意味

ヴィンチの紹介と観光オススメスポット

農業に興味をもった動機やEU講座の在り方

オリーブ文化のヴィンチの田舎暮らし

このセミナーではオリーブオイルの話はいたしません。
オリーブ文化のオリーブ豆知識的ソフトな内容です。
どうぞ、この機会をお見逃しなく。
というのは、自己紹介やヴィンチ紹介は
この一回限りにしようと思っています。

人数に制限があるそうなので
お早めにお申し込みください。
たくさんの方々のご参加をお待ちしております。







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ワタシ流オリーブ剪定論 Potatura degli Olivi 2020 ③
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オリーブの剪定終了、目指せ!パスクワ(2021年は4月の4日)

よかった...がんばった...おわった...

私は、目標をもってやる気満々なのに
ネガティブな夫は、パスクワの日もやっていいよとか
でもパスクワは雨だ..だのやる気が失せるようなことをいう。

4月の初め頃までに終わらせたいのは
オリーブだって目覚めて芽を噴き出す頃が
4月の1週目2週目なのである。

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2014年に巨大な雹と竜巻の被害を受けて
何年も心(オリーブの)を癒すのに時間がかかったオリーブたちは
2020年、なんか奇跡が起きたのかというぐらいの豊作だった。

果実もゴロゴロ生んだし、新枝もニョキニョキ生んだ。
エネルギーを使い果たしたようなオリーブたちは
消耗させた枝もパラパラ出した。

豊作の次の年は不作だ。
しかもこんなにエネルギー使い果たしたんだったら尚更だ。
それからその前の年、2019年は
収穫しても時間の無駄なぐらい不作だった。
極度な隔年性という性質になっちゃったみたい。
だから、剪定は控えめにした。

それにしても、新枝はたくさん生まれたが
実のなる枝はあまりなかった。
ただただ、彼らの有り余ったエネルギーを放出させている
つまりリンパの流れの調整を自力でやっているようだった
と、私は勝手に解釈し、そんなに手を付けたくなかった。

そこに生まれてきたからには意味があると想っている。
オリーブというのは自生できる植物である。
しかし、収穫しやすくするために
そして、無駄なエネルギーを使わせないように
旨みのある濃厚な果実に成長させるために
私たちは剪定という技術で調整するのである。

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住宅街にあるヒトの魂がいるようなもしくは
栄養価のある野草たちのエキスが飛び散っているのか
日陰でも病気ひとつしないで
隔年性がない毎年実のつく森のようなオリーブ畑を管理している。

管理を任せられてもう何年も経った。
ネガティブな夫のせいで
今一つ勇気が出なかったことを今年はしてみたい。
わざと夫のせいにして、口を出すな!とみせつけたいぞww

それは、上部に実のなる枝が集中しているので
減らして、樹形を整えようと思うのである。

上部の実のなる枝を減らすということは
つまり...実がしばらくの間減るということである。
だから夫にいつもチクチク言われていた。
収穫量は安定していたのだが。

しかし、その剪定をすることで、果実に旨みが集中することと
上部をスッキリさせることで、光が入ること
きっとこれから下部から実のなる枝が生まれるだろう期待。

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それと、もう一つ気が付いたことがある。
リンパの流れを促すために、天辺に枝を残すのだが
その枝を実のなる枝にすると、天辺にエネルギーが集中して
実がつこうつこうとして、下の方がお粗末になるのである。
これではいけない。
天辺に残すのは、小さいのでもピョロンでもなんでもいい。
天辺に実をつけさせてはいけないということがわかった。

主軸にきっちり縛りつけたはしごに上って
チェンソーで剪定する。
最後バリッと剥けるように折れるので
2回に分けて剪定する。
チェンソーの持つ位置は、胸辺りから顔ぐらいまで。
動ける範囲は案外少ないけど
やってみると、マジ危ない。無理はしない。

チェンソーが止まらず勝手に動き出したら...とか
チェンソーが枝に挟まって抜けずに折れて目に入った...とか
切り終わった勢いではしごから落ちてチェンソーで腕切断...とか
いろいろ怖いシーンを妄想して、体が熱くなり手に汗握ったw

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この日、6月の初夏のような気温で
ノコギリ作業は暑い中のランニングのようでゼーゼーした。
このまま急に心臓が止まったらどうしよう...とか
心臓が止まるときは苦しむのか...とか
オリーブの森で助けに来てくれる人はいるのだろうか...とか
ノコギリでも怖い妄想をしながらゴキゴキひいた。

初夏のような気温は、樹液の流動を活発にさせたのか
オリーブの枝は湿っていて、ノコギリに木くずがいっぱいついて
切りにくかった。自分勝手にイラつき、ため息をついた。

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切り落とした途端、光がわーっと差し込んだ。

3~4本の主軸がある内
1本の主軸に対して、1枝剪定することにした。

そして、Succhione
スッキオーネという固く長く元気のある新枝は
エネルギー吸い取っちゃうのでそれは取り除いて
下部はいじらないようにした。
ちょっと太めの枝の傷口への負担を
そういう配慮でも軽減することができる。

剪定の今回のテーマを決めて進めたことで早くできた。

今年不作だろうオリーブの木は
来年、樹形を整える剪定をしたいと思う。

オリーブの剪定は終えたが
初夏のような陽気から一変して冬に戻ったように寒い。
氷点下の夜は小さなブドウを凍らせ被害を出した。
オリーブは、芽はでてきてるけど...
もう気が気でしょうがない。


・・・・・・・・・・・・・・・


【お知らせ】

オリーブオイル関西のセミナーにイタリアより生配信で登壇します。
「ヴィンチの丘で オリーブ剪定」
世界の多くのみなさまのご参加をお待ちしております。

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今年のオリーブの剪定は Potatura degli Olivi 2021 vol.1
オリーブの森 Bosco degli Olivi
オリーブの木の剪定 Potatura del'lOlivo




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農主も言ってた。
毎日気分次第で剪定が変わるって。
昨日剪定したところを眺めると
なんでこんな風に剪定したんだろう?
と疑問に思うことがあるんだ。

わかるー!私も!
でも剪定した本人は同じだから、理由は思い出せるけど
一瞬なんでこうしたんだっけ?て考えちゃうことがあるよね。
だから、剪定した木は見直さないほうがいいw
ってことで意見が一致した!

剪定て性格がすごーく出る。
樹形のスタイルも人によって全然違う。
気が付いてみると何故か最終的に樹形はほぼ同じになってくる。

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思い出す。
講座でまだまだ学び奮闘中の頃
自分が剪定する一本の枝でさえ自信がなくって
いちいち講師にたずねてた。
「せんせー、これ切っていいんですかー?」ってw
これ、仲間もみんなこうだったから、講師忙しく対応してた!

グループを組んで一本のオリーブの木を剪定していくんだけど
みんな学んだことを、呪文のように唱えながら剪定していくの。

Regola uno、小さい枝は取り除いていく。でも全部ではない。
Regola due、使えそうな枝は...これかなぁ、残しておく!
Regola tre、消耗した枝も、とっとと取り除いていく!
Regola quattro、これはちょっと伸びすぎてるので使える枝だけど剪定しちゃう。
それをTaglio di Ritornoっていうんだよね!と確認しあいながら。

それでも意見が分かれることもあって
私だったらそこは剪定するとかしないとか。

講師がやってきて、私ともう一人の女子チームの剪定を一番気に入ってくれた。
お褒めの言葉に、この剪定はもの凄くアーティスティックだ!と言ったw
こんな剪定みたことない!と...。え?
褒められてんだかなんだか。
でもその辺から自身がついてきたように振り返る。

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いつのまにか自信がついた上に、理由も言えるようになって
忘れる前に実践するとか経験とか続けるって大事だなぁと、改めて思った。
だから、そういう境遇に出会ったこともラッキーだし
ご近所さんが私の体験を応援してくださって
オリーブ畑の丸まる管理をさせてくださったことも
ラッキーもそうだけど、感謝しなければなのだ。
お互いに、よかったのである。

何故、お互いによかったかというと
私は、実は高価なオリーブオイルを自分でつくれること
無償の人力の他に、いろんな経費も諸々あるのだけれど
自分が栽培したオリーブのオイルを味わえる満足感
そして、先にもいった経験が積みあがっていくこと。

畑の主のメリットは、畑が常にきれいで管理が行き届いてて
そして何しろ一番重要なのが、生産性のあるオリーブ畑を保つこと
これはものすごーく大切で、次管理する人に渡せる状態に維持する
オリーブ畑の野放しを3年でもしてしまうと
次に管理してくれる人が現れないのである。

なぜなら、生産性と樹形と樹の健康を取り戻すのに
それこそ時間が3年はかかり
お金にかえられるオリーブオイルを産出ができないということは
とにかく3年ただ働きプラス経費があって
マイナスになっちゃうのである。

管理しきれない...でもお父さんの畑だから手放したくない...
そんなこんなで3年は手を付けてない...
なーんていう畑の依頼が何度も何度も何度もきて
ぜーんぶお断りして、アドバイスだけしたのであった。
お金出して、剪定師(士)さん呼んで樹形整えてもらって
庭屋さん呼んで草刈ってもらって
健康で生産性のある畑じゃないと
売りたくても価値がぐんと下がって売れないよ、と。
そうだよね...とみなさんがっかりされるのだが
残念ながらこれが実情でオリーブ文化のイタリア事情なのである。

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私だっていつまで自分の体よりでっかいオリーブの木の剪定ができるかわからない。
でもでも、まだまだ、オリーブが愛おしい。
今になってオリーブと意思疎通ができるようになってきた。
と言葉にすると変な人だけど
なんとなく彼らのメッセージを受け取っているように感じるのである。
動物飼うのと同じ感覚かもしれない。

こんなとっからこんな小さな芽が生えてくるの。(冒頭写真)




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