大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:少年

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私は今まで生きてきて学んだことがある。

それは、話すタイミングがあるということだ。

それと、記憶って都合よく忘れたり覚えていたりするということ。

話すタイミングって、今話した方がいいときもあれば
時間を置いて気持ちが落ち着いた時に話した方がいいときもある。

今話さなければいけないときは、全部言ってやろうと緊張し興奮する。

時間を置いて話したいときは、あのピリっとした生の感情が消えている。
フシギだ。
あんなに感情が高ぶっていたのに、ない、ないない。
むしろあの感情を繰り返さないように
話の流れを高ぶらない温和ムードへリードしている。
フシギだ。
時間が解決してくれるとは、こんなことにも使われるのか。

もう二度とこの場はないだろうときは、今言った方がいいだろう。
でも、また会うのなら
できたら平和に過ごせたらいいに決まっているのである。

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ある日、友と話している内に、空気が濁ってきた。

空気を読むのは、日本人だけの得意技ではない。
イタリア人だってナニ人だって誰でも空気は読める。

その空気の中、今言っておこうと決めるか
また今度落ち着いたらでもいいよねと感情を抑えて
フレキシブルに平和を保つか、性格なんだとおもう。

やっぱり空気が濁っているときの口調は荒立たしい。
感情のまま、あれもこれも言ったけれど
どんなに言葉を選んでも、感情が声や口調に出てしまう。

その荒立つ自分は、やっぱり好きではない。

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弁護するようにその友の側近からの電話だったので
濁った空気の中の当の本人ではなかった。

だから、みんなで話し合いをしようと提案した。

チャットやメールや電話でもなく、顔を向き合わせて話すのだ。

そして、クリスマス休暇の後にしよう、と。

わだかまりで休暇を過ごすことになるのかと思いきや
1日2日で日々の暮らしで手一杯となり
あの時の荒立った興奮した自分なんてあっという間に消えていった。

こうやってすぐに時間が助けてくれるけど
忘れられちゃう自分の記憶の許容範囲が少ないことにも救われた。

その間に、気持ちも落ちつけられたし、別で相談もできたし
話し合うことを考えられたし、未来の提案も用意ができた。

私は、こうやって書いて表現することが好きだけれど
文章だけで伝わることって100%ではないことは
これまた自分の人生の一つの学びである。

表情とか口調とか声とか感情とか、しぐさとか視線とか。

会話のスピードや空気とか尊重とか。

日常のじつは他愛もないことなのだけれど
対面とはとても大切なんだということ

書くときのメリットもあればデメリットもあって
対面のメリットはデメリットを超えるようでもあるとおもう。

それを教えてくれたのが、イタリア人夫である。
「会って分かり合え」

野性的に本能で動く彼をみていると
もちろん現代についていけてないデメリットもあるけれど
じつは、本来ヒトの本質なのではないかと
いつもケンカばかりしていても彼のいいところは認める。

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話し合いの日、ドキドキしたけれど
みんながドキドキしてくれていたのか
尊重し合って和解できた。

友や友の側近の性格にもよるであろう。

空気が濁っても、言い合える仲になるとは
むしろ嬉しいじゃないか。

新たに友としての関係が生まれた感じで新鮮だ。
なぜなら、もう私たちは
空気が濁ったときの対応を知っているからである。

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思春期青少年は気分の変化が激しい。ようにおもう。

腹立だしいときもあれば、大きな犬のように愛おしいときもある。
がり勉クンっぽい姿を一瞬みせることもあれば
その他はずっと引きこもりという言葉にピッタリの生活をしている。
不良っぽく振る舞うことがほとんどだけど
自惚れスポーツマンでやる気満々のときもある。。

思春期男子との空気はどう読めばいいのか
大人の友との場合とはまた一味違う。

でも共通していることは
やっぱり時間を設けることにあるようなのである。

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ときどき今までも、ボソッと告白してくれるときはたいてい
そんな会話をしていないとき、突然言ってくる。

こっちには聞く気もなければヒマもないその突然の間
隙とかでも空気とかでもなんでもない無頓着な間
そういうときに何故か試してくるのである。

そこで「あぁ、時間無いから後で!」というと
もう話してこない。次、開口する日はいつであろう。

その試された間「ヨシ、聞いたろうじゃないか!」と耳を傾けた。
「黙って聞いてね」とか「意見しないでね」とか
条件をつけてモジモジしているけど、約束通り黙って聞いて
自分が話したかったことが言えた瞬間
「え、怒らないの?」とか「え、お母さんも?」と安心して
「あぁぁ、言えてスッキリしたー。」と喜んでいる。

言うだけでスッキリするなんて!

そうなのだ、話すタイミングに話せられれば
私たちはヒトは、ストレスが一つ減るのである。

そのタイミングは、今すぐかもしれない
もしかするとすんごい時間がかかるかもしれない。

私はどんなに時間がかかっても
もしかしたらそれで距離を縮められるのならば
待つことは苦ではないとおもった。

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いつの間にか12月だった。
早く時が過ぎ去ってしまうのに
早く時が過ぎ去ってほしいとも思った。

私のその早く過ぎ去ってしまう一日の楽しみは
毎日、早い時間の日が沈む時間であった。

さっき思春期青少年が帰宅してから間もないのに
早々に一日を閉めようと、日が沈んでいく。
ちょっと待って! そのまま光を放って!

青少年はその、日が沈むころ
リラックタイムで引きこもりタイムとなる。
だから、この無のような清い空を見届けて
一日が終わることはない。
残念だけど、彼の人生は長いので急がせない。

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 思春期青少年は9月から高校生だ。
早起き、学校が遠い、帰宅が遅い
クラスがおとなしい、先生がイヤだ、などなどなどなど
ずーっと文句言ってはすねていた。

が、早朝も午後も慣れてきた様子だ。

先生がイヤだ!と言いつつも
良い成績が取れば、振り返りながら喜んで
私に報告しに来る。
中学生の頃、成績が悪かった数学も
クラスのトップ5になったりして
自分で自分に驚いて自惚れているw

お友だちが別のクラスにできたそうだ。
そのお友だちはサッカークラブが同じなんだそうだ。
クラブでもぐっと仲良しになったそうだ。
目が合っただけで、笑っちゃうんだそうだw
先日サッカークラブの忘年会で、深夜に帰宅した。
スーパーグリーンパスの出現で全員参加とはいかないが
少しでも一緒にいられる時間ができるのなら
それはそれで母心が温まる。

新しい生活に慣れてきて
新しい友だちができて
ちょっと成績がいいときが増えて
楽しそうにみえるんだけど
私がその幸せを分けてほしくって
あぁもしかすると私が私の時代にタイムスリップしたいから
根掘り葉掘り聞くもんで
うるせぇぇ!と邪険にされ、余計に口をつぐむ。

それとさ、悪い言葉使いがまぁ目立つ。どうやら
人気ゲーム実況ユーチューバーの真似をしているようだ。
そのユーチューバーに、やめてぇと親が嘆きたい
が、そういうハラハライライラさせて
親が入らない世界が彼の逃げ場なんだろうな
と、自分が思春期だった頃の記憶を振り絞って
フレキシブルに接しようと試みはするが
そううまくはいかない、ぶちギレる時はぶちギレる。

世の中のせいにもしたくなるけど
自分たちの能力のせいにした途端、落ち込む。
お互いがお互いのせいにし合って
ぎゃんぎゃん家族三人でケンカしても
翌朝、静かに「6時だよ」と起こし合って
真っ暗なヴィンチ村の入り口まで送っていく。
帰りは、バスの便が少なく隣村まで迎えに行き
思春期青少年の1時間をつくってあげる。
その1時間を無駄使いしているようにしかみえないが
無駄に気づくには急いではいけない...。

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だから私は今、時間が早く進んでほしいとおもっている。
早く気がついて!とか、早く成長して!とか
早くコロナ終わって!とか、早くお給料日きて!とかw

そうだ、師走は夫の誕生月だ。
浮かない時期だけれども、乾杯する目的があったじゃないか。
そんな日ぐらいは穏やかに過ごそう。
ご近所さんに頂いたFagianoファジャーノ(野鳥;キジ)を
in umidoインヌーミド(赤ワインとちょっとトマトで煮込む)で囲んだ。
(こういうジビエの煮込みに黒オリーブの塩漬けを使う。)

我が家の灯りは、ひっそりヴィンチの丘に灯している。

向こうの丘の窓の灯りにも
家族というドラマや物語があるんだろうな。

フィレンツェの冬を過ごしていたその昔
狭い空を囲むパラッツォ(建物)の窓の灯りを眺めながら
いろんな家庭のいろんな人生を想像したっけ。
絶対に涙だってあるはずだし笑いだってあるはずだって。
20代の頃もフィレンツェでそんな風におもった師走
今もヴィンチの丘でそんな風におもう師走であった。

冬至だから、窓の灯りが長い。

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穏やかにクリスマスが過ごせますように。
ヴィンチの丘よりメリークリスマス。



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日照時間が少なくなってきて
サマータイムがまだ終わらなかった10月
いつもの暗い夜に就寝するあの風景のまま
起床も暗いのはなんか損した気分だった。

新生活は暗い朝にもあった。

思春期青少年を6時45分にヴィンチ村まで見送る
けど、やっぱり暗い。
しかし、東の方から黒の空にピンクを見つけた。

そのピンクを見つけたときから
空って刻々と明るくなって
太陽が誕生するような神々しさで
目が放せないほど、時間でも言い表せない
その刻々の間に、空が変化していくのだ。

わー、うわー、言葉にも言い表せない
その空の変化に、ドキドキした。

今見送った青少年も見てるかな。
ウチの子が見てなくても誰か気がつくだろう。

そんな風にバス停にたむろう同じくらいの青少年たちをおもった。

このピンクの空は朝である。

東はにぎやかで、西を振り向くとひっそりしている。が
その東のにぎやかさは西まで響き、深い奥行きを創り出していた。

我が家は西側に窓があるので、西の光景ばかりだ。
東は、そうやって移動するときに
いつもと違う風景に出合う。

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青少年が法律の授業が退屈だとこぼした。

ついこの間私も法律の授業がある講座を受けたので
少しだけ言いたいことはわかる。

本物の社会の授業に突入して何がなんだかわからないのであろう。

しかし、世の中はモラル以外に
度を平等化する法律とか権利とかで治まっているのだから
今退屈でも将来いつかひょんな時に役に立つぞ
法律や権利って問題にぶち当たらないと
気がつきもしなければ必要さもわからないけれど
知っておくと動きやすいことが多々あることは
そこはやっぱり人生半世紀も生きてきてれば
一般教養として学べるにこしたことがないと
必然的にアドバイスができる。とりあえず学んどけ。

「憲法の第一条ってみなさん知ってますか?」
え...何だろうね。とみんなで顔を見合った。
「憲法の第一条って<国民は仕事をする権利>から始まってるんですよ」
へぇ、そうなんっすか!

私が受けた講座の労働法の授業はそう愉快なオッサンで
まるで自慢話のように法律を話してくれたおかげで
なんだか私たちまでワオ!と体が乗り出し
質問や笑いまで起き上がっていたんだから
その愉快なオッサン講師は上手なんだとおもう。
そしてこうやって覚えてられるんだから教え方イイ。

「大統領って外国人でもなれるって知ってます?」
そういうメディアっぽい質問の仕方が興味を駆られる。
「答えは、なれるんですねぇ。」へーなんでぇ?
なんで?という質問を待ってました!と嬉しそうに
「イタリアに50年住んでればなれるんですねー!」
と私の方を見て
「アナタでもなれます。」と指をさす。
広告のタイトルか?

先日法律・権利の抜き打ち口頭テストに我が青少年は当たって
当然の言い訳、勉強してなったとかで、点数が悪かった。

しかし、悔しいと思ったのかこのままではまずいと焦ったのか
次のテストでは、なかなかの成績がとれたそうな。
(何事も結果好き青少年は、成績結果はポロっと報告する)
お!どうしちゃったの?いい成績じゃん!先生に気に入られた?
「そりゃ勉強すればボクだってできる。」ほー。

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朝、青少年はなかなか起きたがらない。
不規則な生活してるからだ。
昼寝が長すぎたり遅くまで起きていたり。

この新生活、高校の終了時間が遅いのなんの。
帰宅が14時半か15時半。家に帰ってからお昼。
お昼学校で食べてゆっくり午後も授業してくれていいのに
なぜかぎゅーっと6時間授業を詰め込みたいフシギシステム。

早弁用におにぎりやパニーニもってく?
「いらない。誰も食べてないしお腹空かない。」などという。
今の子って理解不可能...

そういうわけで、家族の目覚ましが鳴りw家族で起こし合い
本人も遅刻はしたくない性分だから起きるけど
目覚めが悪いようだ。

生活スタイル変えたら?とシンプルに提案すると
「わかってる。よくないことはわかってるけど今はできない。」
いつも役に立たないことばかり言っている思春期青少年で
母はいちいち腹が立つが、たまにこうやって真相が聞ければ
変化とか発見を静かに見守ってあげようとおもうのである。

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朝から親子ケンカして挨拶もしない日もあるけれど
朝から相談にのってチャオと言い合える日もある。

サマータイム終わったら、朝は朝らしく明るめの朝だ。
夜寝て夜起きピンク入りの夜の朝ではない。
同じ朝なのに同じ朝じゃない。
刻々と変化していく空のように
私たちもなにか変化のある毎日である。


【お知らせ】


2021年より、Obata Makiが監修しましたヴィンチ村15㎞圏内の
トスカーナ産エキストラバージンオリーブオイルが
日本のみなさまへ数量限定で
olivewellness.storeより販売が決定いたしました。
生産過程がこのように垣間見れるオリーブオイルは珍しいことと思います。
この機会を是非ご利用ください。
こちらのリンクにて予約注文ができます。



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じつは我が家は、我が青少年の
お友だちを集合させてのお誕生日会を一度しかしたことがない。
あれは5歳のときだったなぁ。

イタリア(ひとくくりにしてはいけない)の
お誕生日文化、パーティー文化、プレゼント文化は
生まれてからすぐにはじまる。

その5歳のお誕生日会は、私が決めて開いたもので
本人の意思ではない。
しぶしぶ大人に付き合ったような感じだ。

あの会は、全部私の愛情がこもりまくった手料理でもてなした。
コレ、全部ママがつくったの?って
ママたちが褒めてくれた!

本人は、もともと自分が主役になることを好まない性格だから
お誕生日会は興味がない。
主役どころか人前で率先することができない。
生まれたときからの性格で
それは、公園に行っても、どうぞどうぞと自分の番になっても
早く早く!とせかす子どもたちに番をあげてしまう。

あれは確か4歳のお誕生日
いとこ親戚を集めて食事会風にしただけなのに
最後の、4本のろうそくを消す時になって
みんなに見られていることで大泣きしはじめた。
絶対に消さない!と言い、大人がふーした。

思い出した。2歳のお誕生日会は盛大だった。
本人は当時なんのこっちゃわからないから
ただただいろんな大人が風船で遊んでくれて
美味しいものが並んでるっていう様子だったのを覚えてる。

あのお誕生日会は、どっちがオマケの理由か、私の退院祝いとして
お見舞いに来てくれた友たちを全員よんだんだ。
だからみんな嬉しそうに乾杯してくれた。
あの時も全部手料理したなぁ。

盛大なお誕生日会はそれくらいで、ひっそり家族とか
ひっそりもうひと家族くらいの規模で本人は嬉しそうだ。
毎度、ひっそり祝っている写真が残っている。

公園も、誰もいなくなってからはしゃぎだす。
今でも、ショッピングなんかしてても
人がいるときは割り込まず離れて待っているw

それでも友だちのお誕生日会には毎度毎度参加している。
近頃は、みんなでSUSHI屋でやるんだそうだ。
もうご招待式ではないから平等に参加しやすいが
大人の外食より頻繁でそれはそれで大変だ。
男子の集まりでもしっかりプレゼントは持っていくようだ。

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オーガニックファームのアントネッラの息子くんのお誕生日会を
羊が歩けるぐらい広大な土地を持ってる自分チでやるってんで
クラスの男女全員プラスその他大勢分の料理を手伝ってくれという。
いいよ!と一つ返事をしたけどできるかな。

ヘアーバンドとエプロンを持って出動した。
「何をすればいいのかしら?」
「揚げ物よろしくー」
うぅ、フライか。

アントネッラは、手作り料理でプラスチックフリーを目指していた。

ポテトフライのポテトはアントネッラんチの。
アントネッラのポテトは美味しい。
スーパーのと全然違う。私はいつも買わせていただいてる。

皮をむきむきして、マクドナルド風に細くカットしてあげた。
「アナタ、几帳面ね。私はもっと雑だわ。」とアントネッラ。

セミ業務用っぽいフライマシーンで揚げるのだけれど
出来上がりは自分の目で確認しなければいけなかった。

そして次は、FicattoleというPizzaの生地を
食べやすい大きさにカットして揚げる料理だ。

体に良さそうな雑穀ミックスっぽい粉はいい感じに発酵してて
それをちぎっては伸ばしカットして
こちらは鍋の油に放り込んでいった。

これはすぐ揚がるので他のことができない。
ずっと揚げ色をチェックしていなくてはいけない。

あとは中にモッツァレッラが入った冷凍ミニコロッケとか
あったんだけど、けっこうどれも上手に揚がったと思う。

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というのはさ、
春にHACCPの免許の講習で、アクリルアミドという項目があった。

そのアクリルアミドってのは、
原材料に含まれているある特定のアミノ酸と糖類が
揚げる、焼く、焙るなどの高温での加熱(120℃以上)により
化学反応を起こすそうで、体の神経系に
障害が出てしまう可能性があるということなのだそうだ。

そのアクリルアミドが起こりやすい食品に
まさしくもポテトフライやパンをさらに焼くとかに多く
それじゃぁどんなことを目安に料理すればいいのよ!
という答えに、低温で揚げるとか焼くとかの他に
仕上がりの色なんだそうだ。

茶色くならない黄金色のうちに取り出すのがいいんだそう。
でもアクリルアミドの合成ははじまっているそうなので
ほどほどに、ということだった。

現在の食生活でなかなか切り離せない食品たちが多いので
炭水化物系やコーヒーなんかの摂取のし過ぎは
やっぱり控えた方がよさそうという私のまとめだった。

だから、今日の大役フライ係、すごく気をつけた。
ということは、やっぱりHACCP免許は役に立ったのである。

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アントネッラ、いつもはサバサバツンツンしてるのに
やっぱり愛情たっぷり。尽くすところは尽くす!
どんなにギャンギャンいつも怒鳴ってたって
こうやって子どもたちのために一生懸命な姿をみれて
私も見習わなきゃ、とウルッときちゃった。

最後のお誕生日ケーキはアントネッラのお手製よ!
息子くんサッカー好きってんで
Subbuteoみたいなミニフィギュア並べちゃってかわいかった!

19歳のお兄ちゃんもロウソクに火を点けてあげたり
大勢の中、さりげなく家族が集まってる瞬間があって
とっても素敵な家族だった。

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翌日、Vendemmiaヴェンデンミア(ブドウの収穫)の夕食会があった。
グリーンパス持ってないと室内では食べれない。
Pro Vaxのオーナーは収穫中討論になりそうなこともあったけど
寛大に、室外のベランダを予約してくれてた。

ベランダといっても簡易ナイロン窓設置してあって
開いているようで閉まっていてちっとも寒くなかった。
飲食店も設備投資に大変だなぁ。

仲間でも特に気の合うヒッピーみたいな女子は
もうすぐフランスにワゴン車で、ブドウの収穫に行くのだという。
私も行きたかったな。一度は体験してみたい。
次に彼女と会うのが楽しみだ。

仲間たちは、仲間たちだって
外食を控えてきた日々を送ってきたはずだ。
すごく打ち解けてずっと笑ってた。

やっぱり人の顔を見て口の動きを見て
ニコニコしてる表情っていいね。

収穫中オーナーが、周りの農園はみんな派遣をよぶか
収穫マシーンを使って、個人を雇うのって
ウチしかなくなってきたとつぶやいた。
私は、このままでいいんじゃないのかなとつぶやいた。

そして、この夕食会の絶えない笑いの中、ポツリと
「やっぱみんないいやつだ」と言ったのを聞き逃さない。

この日、私と夫の結婚記念日だったけど
楽しかった気持ちを持ち帰ることができて
それはそれで幸せだった。

文句言いながら帰宅するよりは全然いいだろう。

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結婚記念日の翌日私は
私たちが結婚の宣誓をしたレオナルドダヴィンチの生家まで歩いた。
かれこれ21年の時が過ぎても500年の時が過ぎても
ヴィンチ村が見渡せる山道は変わらない。
しかしこの汗ばみが歳を感じた。

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OliveWellness社よりWEBINARのお知らせです。
2021年10月16日(土)日本時間16:00~

前回は、オリーブってどんな植物なの?というお話でした。
花や葉や実の形や大きさや時期
そして見分けにくい品種のことなどお話してくださいました。
今度は、オリーブの栽培と搾油のお話ですって!

もうすぐトスカーナもオリーブの収穫です。
春が寒くて夏が猛暑、初秋は雨が降って膨らんでます。
どんなオリーブオイルになるのか楽しみですね。

それでは、WEBINARの詳細とお申し込みはこちらより。
どうぞたくさんのご参加をお待ちしております。






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Sorriso Amaro...
2点とって浮かれているそばで1点ゴールされちゃった。
監督、苦笑い...

 Sorriso Dolce...微笑み、とは
イタリアだとよく聞くし使うし見るけれど
苦笑い、てあまり聞かないな。
表情や表現が共通することに
とーってもイタリアに親近感をさらに覚えた。

去年コロナで中止となった欧州サッカーUEFA Euro 2020の
準々決勝イタリア vs ベルギー戦を
思春期青少年は、友宅で観戦した。

私たち大人は、そのまままったり夕食後夫婦でおウチ観戦で
メリハリもなく、一人ソファー、一人椅子に座って吞み続け
みーんなバラバラですよ。

でも観ているものは同じで、応援しているものはひとつなのだ。
それは家庭の一コマだけではない、イタリア全国ひとつだった。

イタリアが団結しているとき...ロックダウンもそうだったけど
スーパーナショナリズムなイタリアンは
老若男女、国で出場しているサッカーを応援するのだ。
ニュースでインタビューに答えていた方も
イタリアのいいところって団結できるところだって。
北から南、子どもも大人もお年寄りも。

私たち大人はメリハリもない空間だったがために
コックリコックリとうたた寝までしちゃって
Insigne選手が、キャプテン翼風にゴールを決めた
(とニュースでは報道されていたw)ところを見逃したけれど
Spinazzola選手がアキレス腱負傷して、涙の退場は
どうにかこうにか見納めることはできた。
その後のインタビューを見て、Voto(成績)まで見れて
ダイジェストまで見れて、試合を完結した気になれた。

そんなんだから、思春期青少年が友たちとワイワイ観戦するのは
私は、二倍嬉しい。
帰宅してからすぐにではない、一日か二日おいたぐらいの
気が向いたときに話してくれた報告によると
イタリアが勝ったとき
友んチの庭のプールにパンツのまま飛び込んだそうだ。
その日はご両親はわざとか留守だったそうだ。

ボクはパンツが恥ずかしかったからズボンで...
と、また疑問がわくようなことを言う。ま、いいや。

あぁ、楽しかっただろうな。
ニュースでも街中は若者たちで大騒ぎシーンが取り上げられていた。
コンサートのときの興奮と似たようなもんだろうな。
生で観れたとか興奮をリアルタイムに共有できたとか。

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集まっていたのはいつもの友たちで
ヴィンチの幼馴染だ。
幼稚園で出会い、小学校で別れ、といっても隣クラス
中学校でまたごちゃまぜとなり
だからグループは、ヴィンチグループで
二クラスしかないAとBの気の合う仲間が揃った。
といっても、ほぼ二クラスの男子全員で
全員ではないとしたら、グループが苦手な子たちで
単独行動をしている子以外であった。
かといって学校ではみんな仲良しなんだって。

もともと小さいグループだったんだけど
リーダーがいいやつで少しづつ輪が広がっていった。
我が思春期青少年も中二の夏休みからつるむようになった。
それまでは、なんとなく当たり障りなくみんなと仲良かった。
声をかけてもらうようになって
このコロナ禍でも、友だち感は絶えず
鬱になることなく、引きこもっててもなんか楽しそうであった。

隙さえあれば、仲間で草サッカーをしている。
空き地でするのではなく、地域のサッカー場を借りる。
有料だからそうしょっちゅうはできないけれども
自分が頼られていることに自惚れているw

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それでも、全員全部同じという友はいない。

ボクが、30㎞先のショッピングモールにチャリで行きたくても
誰も来ないし来れない。
ボクが、50㎞先の海にチャリとか電車で行きたくても
誰も来ないし来れない。

冒険心が自身より強く挑戦しちゃったけど
どうだろう...友と行ってたかな?

育っている国は違うとはいえ
似たような境遇はあると我を振り返ってみる。
国とか時代の問題のほかに性格なんだとおもう。

そういうところから
自分ができることとかできないことを自覚してきて
ボクとキミで、ワタシとアナタなんだとおもうし
ボクはボクで、キミはキミなんだとおもう。

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7月といえばGO TOバカンスでしょ、ということで
ジワジワと妄想を繰り広げても、なかなか実現の余地がない。

そこで、Pugliaに行ってみたいね、Siciliaに行ってみたいねと
妄想しかない無邪気な思春期青少年と
妄想だけで幸せいっぱいになれる私は盛り上がるわけだ。
「友だちいるから、この機会に会えたらいいなぁ。」とボヤくと
夫は「失礼じゃないか!今までろくに連絡もしてないのに。
ヴィンチで会ってから会いに行け。」などという。

私は涙が出そうになった。
なぜ。
なぜ、そういう考えなんだ。
だから閉ざされていくのではないか。
それでなくても田舎暮らしで友との接触は少ないのに。

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私は、連絡不精だ。
どちらかというと電話より手紙好きで
クリスマスカードを送るタイプだ。
イタリアの友でもなかなか会えない人にはカードを送る。

かといって会おうよとか誘わない。
自分の安否というか日常を報告しているだけである。

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私が想う友というのは
そんな簡単に壊れるものだとはおもっていない。
友情はじつはあの頃に仕上がっているものだと想っている。
いつ連絡しようが会おうが想おうが
ずっとあの頃の友だちだと想っている。

ただヒマだったあの頃より
私たちは、優先しなければいけないことが増えてきちゃって
忙しくなっちゃったんだ。
時間的にも精神的にも。

あの頃近くにいて時間を共にして一緒にはしゃいだ友たちは
私の人生の一部に深く深く刻まれて、一緒に歩いてるんだ。

彼らがいなければ気づかないことだってあったし
彼らがいなければ知らないままだったかもしれない。

常に言葉にしたり表現したりしなくても
友のことを何分ごと、何時間ごと、何日ごとに思い出してるんだ。
...と、だいぶ前に
フィレンツェにいた当時すごくよくしてくれた
シチリアのアニキみたいな友から、そんなメッセージが届いた。

異性でさ、恋みたいな好きと人間的に好きってあるじゃない。
私は、今まで二人の人間的に好きって想える人に出会った。

そんな図星を突かれたような素直で正直なメッセージを受け取って
友たちを思い出すことをむしろ大切にしているし
思い出す時間をつくっているし、気がつくようにしている。


連絡を常にとったりヴィンチに誘ってから会いに行く
なんていう礼儀みたいのはいらない。
友たちだってしてないじゃない。
みんな忙しいの。

そんな想いを、夫にも青少年にも話した。
「そうでしょ?そう思わない?」
夫は、この時ばかりは、素直に頷いて納得していた。
青少年は、この時ばかりは、黙って耳を傾けていた。

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ずいぶん前に日本に一時帰国したとき
いつ会えるかわからないと、ちょっと不便な土地に職場があっても
仕事帰りにちょっとの時間でも吞めるかなと
私は、友の時間の節約になるよう不便な土地へ出向いた。

もうとっくに20年以上は過ぎている。
インスタで見つけてくれて
メッセージ上で再会を果たした。

メッセージで思い出話は難しいけれど
彼女が覚えている記憶は
私が彼女のために足を運んたひとときだった。
学生時代の友だちさえも覚えてないのに
じつはそんな束の間のシーンをより濃く覚えているものなのだ。

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青少年は「ボクには日本に友だちがいる。」という。
お、誰のことだ?
いまだに4回ぐらいしか行ったことない。
「次、日本に行ったらKとディズニーランド行くから
日本語の会話教えて。」という。ほー。

そしてある日Kのママが
「Kがはやくディズニーランド連れてってあげたいなぁ。」
て言ってるよとおしえてくれた。

どこで絆が芽生えたんだ。
あの数回しか会っていない時間と会話で
また会いたいと思える友だちができたなんて
それだけで、すべての価値が生まれて私は嬉しい。

そう、遠距離にいても気持ちは近距離なのだ。

そう、コツコツ友情をつくることもあれば
タイミングやフィーリングで友だちができることもある。


私もそろそろ友たちに会いたいな。



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