大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:春

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パスクワ前まで雨も降らず天気の良い日が続いた。
そう、パスクワまでに終わらせようと週七日畑作業をして
体中が痛かった頃だ。

あの日は、オリーブの剪定をしていた
初夏を思わせる汗ばむどころか突然の暑さに息苦しくなるほど
ある意味危険な日もあった。

その初夏の陽気は肌で覚えている。
6月のブドウの誘因作業の時期で
よく喉が渇いて顔や体がほてるあの感覚。

温暖化はここまで変えるのか…
今からこんな暑くちゃこの先思いやられるなと
暑さに怯えていた。

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大地にポツンポツンと人が立っている。
農夫たちは絶望していた。
遠目でわかる。
私は、まだ農夫たちと話してないが
言わんとすることは想像できた。

パスクワも本当は雨予報だったのが雨は降らず
そのあたりから気温が下がり始めた。
そして、氷点下となる夜が続いたんだ。

どのTVニュースでもネットニュースでも
農作物が危機と報道されていた。
あるブドウ農園では、薪を焚いて
愛おしいブドウのいる畑の気温を上げる
なんていう手を尽くしていた。
その光景は目を疑うように、ブドウに暖を与えているのである。

その後暖が役に立ったかわからないが
今年初めて試みる手ではないようだ。
各地で毎年どこかで危機に襲われてきたことがわかる。

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我が家の由緒あるPucci家の庭園にある藤の分身
ブドウのような剪定だということも発見できて
順調に芽が出て膨らんで、花が咲き乱れて
強い香りを放ち、いろんな種類の
ハチたちの溜まり場となっていた。

しかしこの四月の寒波は、強そうな植物藤の花をも姿を変えさせた。
それを日に日にみて、こっちも気が落ち込んでいき心配になった。
あんなに気品があってどの時間でも美しかったのに
どんどんしぼんで、生気が失われていくのである。
今は、醜い藤がぶら下がっていて
みんなゾンビみたいになっちゃったのである。

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今年こそは実になりそうなサクランボの花も満開中だったのに
時が止まったように、茶色くなっていく。

ほんのりピンクが入ったヒラヒラしたリンゴの花も満開中だった。
一足先に満開だった洋ナシは結実は済んでいたのか心配だ。

もともとあったイチジクの木は地域で発生した病気に罹って
枯れ気味で、昨年新しく苗を植えて根付いて喜んでいた矢先
小さなイチジクも寒波にやられてしまった。

それじゃぁ簡易温室トマトの芽はどうなんだ?
うぅぅ、トマトまでやられている。
全部ではないから、このまま様子をみよう。

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私も寒くて家の中にいられない。
陽は出てるから、散歩をした。
しぜんとブドウ畑に向かっていた。

自分は農園の主でもないただの作業員だけど、胸が苦しくなった。
ついパスクワ前までブドウの枝を縛って
ブドウの芽生えに胸を膨らませていたのだから。
日に日に成長していく様子が遠目でもわかり
緑のプチプチが光って見てとれていたのである。

光っていた彼女たちはダランとうなだれ、生気も精気もない。
ポタポタと溢れるほどだった樹液は凍ってしまったのか。
葉はパリパリに乾燥して、緑色だった新枝は茶色くなっていた。

農薬ブドウも耐えられない。それじゃ有機ブドウはどうなんだ。
農主のブドウたちの様子をみに歩いた。
陽は出てるから歩くと汗ばんでくる。

有機の…バイオダイナミック農法のブドウさえも
やられてしまっていた。
農主は向こうの方で土を
トラクターで耕していた。

生き残ったブドウたちのためだ。
ここで放ったらかしにしてはならない。
消毒しただろう臭いも鼻に入ってきた。手は打ったようだ。

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それでも枯れちゃったら生き返ることはないだろう。
生気がみなぎる樹液に触れてドキドキしたことを思い出した。

未来の枝は残せるのか。
この先また温かさをぶり返せば
未来となりそうな枝は生まれてくるのか。

農主に声をかける勇気はなかった。
遠くから手を振ったけど
気づいていたのか悲しんでこちらを見ていたのかわからない。
今度会う日はいつだろう。
もう私の出番はないはずだ。

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自分は無力を感じた。
自分の体で覆うこともできない
手をつないで逃げることもできない。

自然の生命て、どう生き残って子孫を残せるか
それは植物や動物や虫だけのことではない
私たち人類も今そんなシンプルな原点に気づかされている。

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はじめての体験であった。
生気が失っていく姿をみとけと家族に言った。

それでも野草は木々の精気を吸い込んだように生き生きしていた。
負けてはいけない。私たちも野草のように強く生きよう。



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ことな青少年の身体測定を
パスクワ(復活祭とかイースター)ヴァカンス週間に
連れていくことになった。
最後になるだろう小児科へ。

コロナだから昨年は遠慮した。
だから、今年は絶対来い!ということだった。

14歳とはことな青少年だから、ちょっと大人の仲間入りで
小児科から大人のホームドクターへと進級する。

ホームドクターだから家族と同じお馴染みの先生を指定すると
面倒な説明とか遺伝とかそういうのがオートマチックに把握でき
まぁいろいろ便利で、おじいちゃんもおばあちゃんも
というお宅もある。

その進級手続きも現在コロナ禍で医療関係は
すったもんだしているようだから、気長に申請しようとおもう。
その点、野菜嫌いでも病気をしない野生少年は便利である。

身体測定にわざわざ親が連れていき
測定中ボーっと眺め、成長したことに小児科の先生と
わーっと騒ぎ、親が騒いでる姿を青少年は
うるせーなという顔でシラーと下を向き
下を向いている青少年に気が付いた親の私は
日本の集団身体測定て便利だったよなぁと思い出した。

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なにしろヴィンチもエンポリもどこもかしこもレッドゾーンで
どこにも行けないはずなんだけど
働く人はコロナ禍だろうが働いている。

その働く人のために、コロナ禍だろうがパニーニ屋さん
トスカーナだとLampredotto(牛モツ)サンドの屋台が
工場地帯とか高速道路近くとかに構えている。

外出したし、Lampredottoサンド買いに行くか!ってことで
私と青少年はスクーターを走らせた。

あの日天気がすこぶるよくって、暑いぐらいだった。
おNewのホワイトのスクーターでヘルメットもホワイト。
後ろに乗る人だって中古のヘルメットを
ホワイトにペインティング。
眩しい親子だったと想像する。

ことな青少年が二人乗りに喜んでいた。
交通量が少ない田舎の道路で、親子ははしゃいだ。
少年よ!これがパスクワのヴァカンスだぞ!わっはは。

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Lampredottoサンドをテイクアウトして家で食べた。
パスクワ休暇だからか、やたら美味しかった。
どこにも行けないレッドゾーンだからか、無性に美味しかった。

でもさ、どこにも行けないのに海外には行けるんだよね?
とイタリア国民の疑問が世の中を駆け巡っている。
会う人会う人、小児科の先生とも結論の出ない疑問を
問いかけあった。
今の方がワクチンパスポートもないし行きやすいかもですね!

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パスクワなんだかただの日曜日なんだかよくわからない
春陽気の日は、庭仕事をする。
パスクワなのに、オリーブの剪定してる人もいれば
剪定後の片づけをしている人もいる。

二年連続ぼんやりパスクワ。
暑かったり寒かったりのイタリアより
春のヴィンチをお届けします。



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「ボンジョルノ!」
は?ビックリ。誰

通りすがりの人かな、よくあることだ。
な、なぬ!近寄ってきた!
「君は、いつもこんな仕事をしているの?」
あ、はい、まぁ、そうですけど。

私は、農主のブドウ畑で、ブドウの枝縛りをしていた。
腰には、生分解可能な紐とゴム製の紐を袋に入れて
ハサミと生分解可能紐を縛る道具をセットでベルトにぶら下げている。
さらに、お茶の入った水筒もプラスした
貴重品入れウエストポーチを体に巻いて

っもう体にはジャラジャラいっぱいぶら下がっているが
列の長いブドウ畑では、体に巻き付けていないと気が気でない。

田舎での通りすがりのおしゃべりなんて日常茶飯事だ。
散歩する人、同じく畑で働いてる人、近所の人…
おしゃべり下手にはちと面倒なシチュエーションであるが
慣れれば、天気のことと世間的に話題のことなんかを話しておけば
全然大丈夫。今はワクチン打つか打たないかの話かしら。

僕、これこれこんな畑を持っててね…と、自己紹介が始まった。
ようは、2年目のブドウの枝を真っ直ぐ支え棒に縛り付ける作業を
やってほしいというのだ。…はぁ。
一番辛い作業じゃない?というと、遠くを見つめてニヤニヤしていた。

農主のとこが終わって、試験が終わって
それから手伝ってあげますよ。ということにおさまった。
どの辺に住んでるかとか電話番号を交換した。
約束の日の前日に電話ください。

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約束の日の午前中に電話をもらったみたいだが
枝縛りに夢中ででれなかった。
私はガラケで通話、ネットものはタブレットと分けている。
お昼に、タブレットの中のメールやチャット連絡を確認をすると
男のメッセージも紛れ込んでいた。
「さっき電話したんだけど。17時頃また電話するね。」
スミマセン、18時にしてくれると確実に電話でます。と返信。

18時ちょい過ぎにかかってきた。
あ、ボナセーラ、さっきはスミマセン、今帰ってきました。
「うん、知ってる。見てたよ。」
えーーーーーーーなんで???ドキドキドキ。
え、え、見られてるって気になるぅ……
そんな反応できないから、待ち合わせ場所と時間をさっさと決めた。

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翌日、私はちょっと早めに着いて、男を待つことになった。
ピッタリに着こうと思えば着ける距離だ。
スクーターで1分とかからない場所。
約束の3分前に彼は現れた。

男は自転車で、私はスクーターで後ろを追った。
こんな道知らない。でも近所なのである。

「ここにスクーター駐車して。」あ、はい。
地面て平らかどうかって問題にしてはじめてわかる。
自転車だと走ってみて坂道かどうかわかるように。
慣れないスクーターの向きを変えてたら
「手伝ってあげる。」と、スクーターが倒れないように彼はおさえていた。
けど、おさえてたら前に進めねーじゃねーかよ!
すんません、一人でやるんで、手を放してください…。よっこらしょ。

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うわー、ここに辿り着くのか!
わー、ウチ、丸見え!
こっから見てたのかー!
あぁ、でもヴィンチが見える。
あ、あの木は夕焼けを撮るときの丘の木だ!
あら、ウチからみえる向こうの丘の天辺にいるんだ。
ヴィンチはトスカーナでも早々レッドゾーンだけど
我がことな青少年はリモート授業ちゃんとやってんのかなー
そんなことを思いながら泥棒の監視もしつつ我が家を眺めた。

男は、自分が買ってきたゴム紐を私に見せて
「これでいいかな?」と聞く。
いいけど、何個買ったの?「2個。」
え、すぐ終わっちゃうじゃん。大丈夫かなぁ。
ついでにさ、生分解できる(biodegradabile)紐も買ってきて。

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将来幹となる枝を支え棒に近づけ真っ直ぐに保つよう
導くために縛る作業である。
重要であるが、すでに真っ直ぐに生まれた枝には
そう手をかけることも時間をかけることもない。

しかし!男は、ご丁寧に3か所しばりつけている。大丈夫かなぁ。
オリーブの剪定もそうだけど、時間をかけてきっちりやるところと
そこはパスしても大丈夫な場合がある。
そこを見極めることができるのは、知識と経験しかない。

男は、ブドウ畑のオーナーとなるが、経験はゼロであった。
相続した土地にブドウを植え
ブドウを売ることを副業にしたいそうだ。


男はものすごくノロい…
この仕事は好きでなきゃ続かないよ。パッションのみ。
というと、男は「そうだよなぁ。キミの言う通りだ。」
大丈夫かなぁ。


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立って移動して、しゃがんで縛り付ける。
それを1Mごとにやっていく。何本も何本も。
ブドウ畑を1,2分ごとにうさぎ跳びする感じ?
腰より太ももの筋肉痛。

これ、去年もやった。

オーナーはやりたがらないから作業員がやる。
そういう辛い作業のとき私は
誰かがやってる作業なんだからがんばろう
て何度も何度も自分に言い聞かせる。

一日目は調子いいんだけど、二日目から筋肉痛がはじまり
三日目は家の中でも早く歩けない状態。
でも不思議なんだよね、作業中は気にならなくなってくる。
リラックスした家で大変。
寝てても体中が痛くて目が覚めちゃう。

この男、ノロいけど一緒に付き合ってやってくれている。
ときどき社交的に話しかけてくれたりもする。
90%私がやった。きっと喜んでくれてるはずだ。

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あと数日で満月にもなる。それもあるのかなんなのか
この日やたらとブドウは涙を流していた。

リンパは、溢れ出し幹を白くさせ地面に円を描くように濡らした。

気が付くと、時差が嫌いなサマータイムに突入し一日が終わらない
ロックダウンのパスクワ(復活祭)休暇がはじまる。
四季はなんとなくわかるけど
行事やカレンダーがこのコロナ禍でボケはじめている。



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生まれたばかりの細い月をみつけた日
私にも何か生まれたようでドキドキした。


煌々とした丸い満月よりも魅惑的だった。
薄っすらと本来の丸い月の形がみえた。
あの丸い形にじわじわと完結させていく。


いや、丸い月は早々と完結し、また一からのやり直し。
生まれるたびにドキドキして、完結させて、そして生まれ変わる。
なんだかちょっと私たちの生活とか人生にも重ねてみえてきた。
こう速いサイクルではないけれど。


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その月の誕生した夜、私はドキドキしながら勉強をしていた。
緊張して覚えられるのか、覚えてられるのか
そんな不安でなんだかもう頭の中に入っていかなかった。


我がことな青少年もテストがある前日に勉強して
テーブルの周りを時計回りにまわりながら
口頭試験の準備をしている。
こっちはイライラするけど、彼の集中法ならば仕方がない。
それは小学生の頃からそうだった。


最近は、滝に打たれるようにシャワーの下でブツブツ言っている。
夜中のときもあれば、早朝のときもある。
私も真似してシャワーの下で単語を羅列させてみたが
お湯の気持ちよさに、あぁぁぁとリラックスして頭は働かない。
ことな青少年が「そんなんじゃダメだね」なんて言いやがった。


10cm
の厚みはあるテキスト..というか、スライダーのコピーを
ほんの10ページにまとめた。
きっと読んで書いただけで、頭に入っているさ。


明日は普通の日ではない。
しかも午前中のあのたった1時間
そう今日過ぎていったあの1時間、春の木漏れ日に眩しく
家のテーブルに向かっていた1時間とはわけが違う。
そう考えるとどんどん緊張していく。へんなの!


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っもうなんとかなるさっ!と肝を据えると
おばちゃんっぷりが発揮して度胸がついてくる。
そう、このおばちゃんぷりの度胸というのはとっても便利で
どちらかというと老若男女イタリア式対話法?
怖がらず自分を出す!という表現で、海外生活だけでなく
試験や面接、提案とか告白なんかに役に立つのであるw


そんな度胸がムキムキあふれ、口頭試験では
こっちが「もう終わりでいいんじゃないっすか~あはは」と
まん丸の煌々とした月が頭の中に浮かんでいた。


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肝が据わっても体の中はドキドキしていた。
久々のドキドキだ。
こんな歳でもドキドキするんだ。
あの月が生まれたドキドキと同じだ。
何かはじまるのだろう。
いや、月と同じではない。
グルグルまわって勝手に生まれていくのではなく
私たちは仕掛けていくのだ。
ちょっと先のことを妄想しながら。
信じるとか期待とか希望とかそんな気持ちをもって。

私がドキドキするんだから、きっとゴロゴロしてても
ことな青少年もドキドキするときはあるはずだ。
私の14歳だった時代と比べるからいけない。
大人が心配するよりことなたちは度胸たっぷりで
ドキドキさえもして、ゴロゴロしながら笑ってる。
時代が違うんだ。
そう想うと、自分のことにもっと一生懸命になっちゃおうと
思い始めちゃったら、月の回転と同じくらい速く
いつの間にかドキドキと完結がまわっていたのである。

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試験は合格した。
次への妄想を、平日ブドウ畑で、週末オリーブ畑でする。

ブドウ畑では、まだまだブドウの枝縛りとか支え棒を縛ったりとか
とにかく指先を使う。あまり頭は使わない。

オリーブ畑では、とにかく消耗した枝とエネルギー吸い取り枝を
除去しまくる作業だから、これまた頭は使わない。
だからひたすら妄想するのである。

それでも、頭をあまり使わなくても体力は消耗してて
指先も手首も腕も脚も痛いしヘトヘトだ。
夫に手を揉んでもらった。
「えー、こんなにプヨプヨした手をしてるんだ。」
そんなこと今更言う。
俺の手をみてごらんよってガチガチの分厚い手をみせる。
なんだかブドウの涙ぐらいの涙を浮かべながら笑っちゃった。
そうなんだよ、プヨプヨの手で男みたいな作業してんだよ。

家事の中で食に興味をもって、新しいことやってみようと勉強して
目の前でできそうなことは疲れる仕事で
我が子より無口に愛おしい植物たちを
ぜーんぶひっくるめた完結編に人生向けられないだろうか
と妄想しているのである。
そしてドキドキしているのである。

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大地からニョキッと静かに逞しく生まれ
硬い蕾からパカッと静かに芽を出し
はたまたゴツゴツの樹からホニャホニャな芽がいつのまにか誕生する。
静寂の中にエネルギーが生まれる春がやってきた。

ヒョロローヒョロローと鳥の鳴き声がする。
静寂なのにザワザワしている大地に目をやっても見当たらない。
だんだん近づく鳴き声は空からだった。
カモらしき渡り鳥がイメージ通りV字に飛んでいる。
どこへ向かっていくんだ。
春の知らせを教えてくれたかのようだった。




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芽生える Nascere

足をとめて Pre-Primavera

女剪定士の弱音 Potatura degli Olivi ④




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Potatura Seccaポタトゥーラ セッカ(冬の剪定)と呼ばれる期間


芽生える前の樹形を整える剪定


Strecciaturaストレッチャトゥーラ o Stralciaturaストラルチャトゥーラ

呼び方が二つあるが意味は同じこと

剪定後架線に残っている枝を取り外す作業


Legaturaレガトゥーラ

一番下の架線にしっかり縛り付ける作業



Potatura Verdeポタトゥーラ ヴェルデ(直訳;緑の剪定)と呼ばれる期間


Scacchiaturaスカッキアトゥーラ


Allacciaturaアッラッチャトゥーラ 

棚の架線に縛るもしくは絡める作業=誘引


Sfemminellaturaズフェンミネッラトゥーラ 

二番芽除去作業=副梢掻き


a)Cimaturaチマトゥーラ b)Capannaturaカパンナトゥーラ

一番上の架線を超えた枝を処理する作業=摘心

a)切りそろえてしまうこと、特にマシーンで特に農薬農園に人気 

b)グルグル架線に巻きつける、手作業で有機農園に多い


Defogliaturaデフォリィアトゥーラ

ブドウの周りの葉を除去する作業

その年の気候に応じて行う。


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Scacchiatura芽掻き作業


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Doppioneダブル新梢


春も落ち着いた4月頃、ブドウが芽生え枝(新梢)が生まれる。

急成長に伸びブドウの莟(形はブドウのまんま。花穂)が付きだす。

手のようなViticciヴィティッチ(複;つる、巻きひげ)が出始めた頃

Scacchiaturaスカッキアトゥーラ(芽掻き作業)がはじまる。


バイオダイナミック農法では、Luna Discendenteルーナディシェンデンテ

(28日間のサイクルをする回帰運動中

月が黄道の秋分点から春分点へ向かう下降側の14日間)

の期間に行うのがベスト。

この期間は、エネルギーが地下で活動するため

傷を伴う剪定作業をすることで、植物への負担を減らすことを狙う。

なるべくこの期間に終了させることを努めるが

できなくっても毎年毎度の気持ちは植物に伝わっている。はずだ。

天気と見合わせていると、植物の成長とカレンダーに追いつかない。

仕方がない。後のケアでまた気持ちを寄せたい。


DSCN8999

Viticcioつる・巻きひげ


この芽掻き作業はとても重要で

ブドウを美しい味にする秘訣でもあると私は豪語する。

剪定で樹形を整えたら、狙いの芽から生まれる以上に

もっともっと生まれてくるのはどの植物でも同じである。

それは、剪定して抑制しているからだと私は思う。

その狙いの枝以外の芽生えを取り除くことを芽掻き作業という。

ときに同じ芽から二本生えてきてしまうこともある。

小さいのがいっぱい生えてきてしまうこともある。

狙いの枝を残し必要ない枝は掻き

それでも来年冬の剪定で使えそうな枝は残す。

そう、剪定士は、過去と現在と未来を常に植物の体を眺めながら

操作と作業をしているのである。


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Sperone腕枝


一本の枝(新梢)から二房なる。

一本の木に

Cordone(主枝) speronato(腕枝付き)コルドーネスペロナート

という樹形であれば、45つのスペローネ(腕枝)があり

その各スペローネに二本の枝(新梢)

プラス場合に応じて樹形が狂ってきたら

もう一本元気な枝を残す。これは来年実になる枝。

これで、810房のブドウが収穫できる予定。

しかし、今年は冬の降水量が少なかったせいで

一本の枝に二房ない。一房かゼロ。

房の数状況をみながら、芽掻き作業をした。

この樹形は、混み合いがちになるなので

私も農主も好きではない。


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 Cordone speronatoブドウのある樹形、トスカーナに多い   Prima


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Dopo


そして、Guyotグヨー

この樹形はCordone speronatoの原型なのだが

この形を毎年継続することができる。

混み合わず、毎年新しくできるので一番理想な樹形であると

注目を浴びている。こちらは枝の縛り付け作業が必須。

一つのスペローネに二本

去年の枝(母枝)から35本の新枝(新梢)を残して

あとは掻く。スペースや位置、元気度や来年をみながら。

こちらの少量降水量の影響は、均等に芽がでなかったこと。

房の数など様子をみながら掻いていく。


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Guyotブドウのある樹形、トスカーナに多い


芽掻き作業をこの時期に推薦するのは、早めにすることで

ブドウの実へのエネルギーが集中しやすくなることが一番

エネルギーを集中させることで

より豊満で濃厚なブドウができるのである。

そして、混み合わず、触れ合わず、換気がよければ

湿気の多いブドウの実へダイレクトに病気を防げるのである。


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複数の農園に携わったが、この芽掻き作業の慎重度は

確実に結果として出ている。

農園の主の性格や情熱が、やっぱり、やっぱりブドウにでる。と想う。

その後の醸造のテクニック能力はわかりませんがw

ワインのイベントでワインを買うとき

農主の情熱的な語りにポイントをおいてみることをお奨めする。



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ブドウの芽かきScacchiatura

もぞもぞ成長、BIOでいることScacchiatura

バイオダイナミックワインの瓶詰めImbottigliamento



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