Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici
地球と体に優しいコト ~イタリアから~
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici
思春期少年は近頃ずっとイライラしている。
イライラしている人に、イライラをやめてくれよ、と言ってもわからない。
それは大人だって同じだとおもう。
少年に言わなければいけないことって、しつけのことぐらいだ。
毎日同じことをいうだけのことだけど
毎日言われることなのにやらない思春期。
面倒臭いが毎日の小言より面倒臭い。
暴力的になっても精神的にも肉体的にも無駄だし
放っておくのも存在的にも時間的にも見捨てる感じで
なんかこう納得いかない。
真似して対抗してもそれはそれで大人気ない。
残りは一つ、寄り添うことにした。
「なんかさ、最近イライラしてるよね。
なんかあんの?マックでも行かない?」
少年の目はキラキラした。「Siiiii!!行く行く!」
( イタリアのメッセージで語彙を伸ばす時、~を使わず
伸ばしたい語彙の母音をいっぱい書く。SIシィという返事。 )
少年は、こんなど田舎に住んでいるのに
中古のiphoneをバージョンアップして
アプリの色を統一した黄色のページに
何故かマックのアプリをダウンロードしていた。
そのアプリには、メニューと料金、予約するのかテイクアウトするのか
そんなアプリで、近くにマックなんかないヴィンチの丘の少年には
全く必要のないアプリなんだけれども
出番がきました!という感じに、親子でメニューをながめたw
( パニーニの国イタリアにMcDonald'sが登場したのは
1986年ローマのスペイン広場とある。
1990年には8軒、1997年には100軒
2001年には300軒、2010年には400軒
イタリアの現役思春期ヤングはそういうわけでマック育ちなのである。
ジェヌインに原産パニーニを食べてればいいものを
ヤンキー風味なジャンクフードとたまり場にはもってこいの
マーケティングにはヤングの心を掴みまくる。
フィレンツェにマックが登場した'90年代の終わり
日本人の間でとってもがっかりしたのを覚えている。
今や次世代にマックのあり方を教えることになるとは...。 )
少年はワクワクしている。
「ボクは、ベーコンバーガーSetにしようかな。」なに、それ?
「ベーコンが入ってるんだ。」ふーん。
お母さんもさ、子どもの頃はマックとか行ってたんだよー。
マックでは、シェイクと細くてヨレっとしたポテト
ハンバーガーは向かいにあったモスバーガーで買ってたの。
「なに?マックシェイクってぇ。」えっマックシェイク知らないの?!
「なに?モスバーガーってぇ。」アレ?日本で行かなかったっけ?
'70年代、木更津の西友の駐車場近くにあった
マックとモスバーガーにいっつもはしごしてたことを思い出した。
もらったお金を握りしめて走って買ってきて
母親が車の中でラジオを聴きながら待っててくれるの。
おつりはお利口さんにきちんと渡してさ。
我慢できずに帰り道、ちょっとずつポテトを食べちゃうの。
運転しているマキちゃんのお母さんにも食べさせてあげるんだ。
長いポテトはヨレヨレの、そのフニャ感が好きだった。
短いのはカリッとしてて最後に残るヤツ。
少年は、ナゲットが食べてみたいという。
お、いいよ。ちょっと多めに買ってお父さんのお土産にしよっか。
とアペリのつまみを想像していた。
そう調子のイイ返事をきくと、ますます楽しそうだった。
「じゃぁじゃぁ、ナゲットにバーベキューソースをつけていい?」
焼き鳥に塩とタレだったら塩派の私には
ソースもマヨネーズも邪道であった。
「25centesimi(セント)する。」え、お金払うの?ソースに?
「うん、でも、ナゲットにはバーベキューソースなんだ。」ふーん。
「お母さんはチーズバーガーでいい?」
イヤだよ。お母さんは、フィッシュバーガーにして!
「え、フィ...フィッシュ?」うん。タルタルソースがかかってるでしょ?
「うーん。」 アプリで、フィレオフィッシュという名で確認。
あるじゃん。それで。
予算出して。「え?」
予算出しておいて。お金渡すから一人で買っておいで。「う.うん。」
トスカーナはイエローゾーンで、夜間外出禁止ぐらいで
日中州内だったら割とゆるゆるな外出制限だった。
出かける前に今月のお小遣いを渡した。
自分のお金でいろいろ買えるじゃん!「えーw」
一応持ってって。「うん!やったー。金持ちになった気分w」
本当の目的は進学する志望校の様子だけでも見に行くことだった。
学校見学といわれるOpenDayはオンラインで済ませていたので
距離感と位置的なイメージを知っておいてほしかった。
土曜日だったけど、土曜日だから高校は授業をしてて
ちょうど授業が終わる前に私たちはウロウロした。
バス停確認。校舎から校舎の距離確認。
校舎のキレイ度確認。これは今一だった。
世界遺産のような建築物の目の前にある。
うわーうわー私がワクワク興奮した!
「お母さん、指ささないで。恥ずかしいから。」はいはい失礼。
思春期少年もキョロキョロしながらドキドキしたに違いない。
それだけで、一気にお腹が空いた。
私たちは計画通りマックへ行った。
ドライブスルーっていう手もあるけどどうする?
自分一人で買いたいと言うので
私は車の中でラジオを聴きながら待っていた。
少年は、注文する内容をブツブツと練習していた。
お母さんはフィレオフィッシュね!「うーん、言えない...。」はぁ?
ブツブツ練習しながら、お金を握りしめていざ出陣。
ニヤニヤしながら戻ってきた。どれどれ。
結局、フィレオフィッシュと言えずチーズバーガーを買ってきた。
そして、ナゲットは多めにすると高かったから一番少ないので。
「あ、バーベキューソース忘れた!」なんじゃそれw
高くなって足りなくなったら恥ずかしいから
ギリギリに頼んだと照れながら言う。
いつも金くれ金くれってせがむのに。
どケチと浪費は考えものだけど
気をつけてお金を使うことはまぁいいことだ。
私たちは、中で食べるのも恥ずかしいし、コロナだし
ってんで、目の前の商業施設の駐車場で食べた。
マック内には、親子連れや若者はもちろん老人もいたそうだw
老人...勇気あるなぁ。
そう、イエローゾーンになると途端気持ちも緩むのである。
「明日にはニキビでるなぁ。」
ふーん、そんなことも知ってるし、気にしてんだ。
前に、フィレンツェのお友だちとマックに行った翌日
すぐ吹き出物が出たらしい。
なんか随分人が少ないね、土曜日なのに。
今日の予定は、志望の高校をチラ見して、マックでランチして
田舎の商業施設の2軒ぐらい目星のある服屋で
セール中のショッピングを少年は狙っていた。
気分転換にいいんじゃないかと
こういうタイミングに機会のプレゼントってなんか嬉しいじゃない
これも思春期少年に寄り添うチャンスだと想ったのである。
少年は最近、本当にイライラしてて、かわいそうになっちゃうぐらい。
話を聞いてあげたいのに、イライラしてて落ち着けないのである。
だから出発する前、あんなにニコニコしてたのを
見たのは久しぶりだし、部屋に閉じこもってたのが
こっちに来ていろいろ喋りはじめたのであった。
もちろんお金はあまり使えないけれども、ささやかに
ワクワクする時間、ワクワクしながら話せる空間
そこにお金を使うのもいいな、と思ったのである。
癖にならない程度に。
不意なアイデアだったから、少年も不意に嬉しかったはずだ。
この不意が気分転換のタイミングなのかもしれない。
なんでどこもお店しまってんだろうね...
あ、思い出した!
イエローゾーン中も週末の商業施設はお休みだったんだ...。
うぅ...自由じゃないってこういうことなんだ...。
少年はもちろん残念がってショボショボ歩きながら
唯一開いてたホームセンターに入って
私は電球コーナーで切れた電球を探していると
少年は展示品のカラフルなLEDをみて
「ボクの部屋に、こういうカラフルな電気を点けたいんだ。」と
自分の理想の部屋を語りはじめた。
洋服ダンスには等身大鏡がくっついてて
机にはデスクトップPC、LED付のキーボードで。ゲーマーか?
頭の部分が細くなっててローラーがついた手すり付き椅子。ほぅ
ベッドはソファベッド風に背もたれもあって
お客さん用に下からベッドがでてくるのがイイ。お、お客さん?
一緒にゲームをするんだ。はぁ。
壁の色は塗り替えて、青にしたい。えぇっ。なぜ青?!
LEDの電気を部屋中につけたいんだ。部屋中?クリスマス気分?
で、ボクの好きな絵とか写真をいくつか飾りたい。www
要約すると短いんだけど、少年のはしゃぎようは長かった。
興奮と動揺で彼の視線は遠くをみつめて
「あぁ、考えることがいっぱいあり過ぎる。」という。
やっぱりそうなんだ...。
「宿題がなにしろ多すぎる。」と。
リモート授業でできなかった分をきっと
宿題で穴埋めしているに違いない。そうとしか考えられない。
進学のこと
でもお友だちと遊びたいけど遊べない
サッカーもようやく週一ではじまったけどもっとしたい
サッカーも観たい
ゲームもしたい
映画も観たい
寝たい
好きなものだけを食べたい
欲しい物がいっぱいある!洋服も靴も電子機器も。
どこか行きた〜い
部屋の模様替えどころかまだ完成してなかった少年の部屋は
自分でデザインしたいそうだ。お、いいね!
インテリアデザインならお母さんに任して!「いや、ボクがする。」w
洋服だって、いっぱいあるはずなんだけど、どれも着たくないんだって。
何故かというと、お下がりばっかりだから。
自分のセンスで選びたいそうなんだ。
わー、それはよくわかる。
急に自我が出て、急に体も変わってきて
頭はパンパンで、でも自由が効かない。
キミの意向はよくわかった。
欲しいモノが簡単に手に入らないもどかしさ。
社会の根本と人生のはじまりみたいなことに気がつきはじめ
私はなんか嬉しかった。自身の思春期を思い出した。
お金の使い道やお金を手にするための勉強期間
少しずつ自分のモノにしていく楽しさともどかしさ
どんどん妄想してモチベーションを保つこと
ときに買ってみたはいいものの、使い物にならないこともあること
欲しい物を調べること
デザイン(形にするためのアプローチ)しながら研究すること
そんなことを踏まえながら親子ではしゃぎながら話したこの日
久々にキラキラとケラケラと積極的に会話ができたことが
とーってもとーっても楽しかったし嬉しかった。
他愛もないことなんだけど、どうしても記録しておきたかった。
「今日は随分笑うね。」
「ボク、お友だちの前ではいつもこうだよ。ずっと笑ってる。」
へーそうなんだ。私たち親子だ。
これ聞けただけでなんだか全部様子がみえたような気がした。
思い出した。中学の卒業式のみんなで交換っこした色紙に
いっつも笑ってたマキちゃんの笑顔忘れないって
みんなが書いてくれてた。
知らないうちに笑ってるだけなんだけど
ひとからすると私はよく笑う子なんだ。
大人になっても涙を流しながら笑ってるのは気がつくと私だけ。
友たちは降ってきたエピソードをリアルに話してくれて
それを私は想像して自分が体験しているようにゾクゾクする。
そのゾクソク感が笑いになっちゃうんだ。
些細なことなんだけど、イラついている人に寄り添うって
ヤンキー風に誘って、我慢していたことをやらせてあげて
話をうんうんと聞いてあげること
それだけで閉じていた心はそっと開きはじめる。
それは子どもにも大人にも通じるみたいだ。
*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*
『鳥が舞うようこそ立春 Crochettona al forno』
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici
ドイツのメルケル首相は説得力があった。
「自由に過ごす代償が一日540人の命とは容認できない」
ドイツは16日から学校も閉鎖して完全ロックダウンに入る。
冬休みを静かに過ごせということだ。
それとは裏腹に(?)イタリアはイエローゾーンで埋まりはじめ
大都市は人人人でごった返し、日常に戻ったシーンを
レッドとあまり変わらないオレンジゾーンのトスカーナ
ど田舎のヴィンチの丘のテレビの前で呆気にとられていた。
そう、ど田舎自治区に暮らすと、この人々が集まる華やかさには
ほど遠い。隣街のエンポリさえも行けないのである。
思春期少年がクリスマスプレゼントでやいのやいの
あそこであれとこれを...と妄想が膨らむ一方で
ただただ家の中でウロウロするだけなのであるw
妄想だけは自由にさせよう!と親は黙って聞いている。
「お母さんはさ、なんでプレゼントを買わないの?」
おほほ、いい質問だ。
買いたいものなんて自分で買えばいい。
プレゼントは無料なんだから気持ちをプレゼントするのだ。
そうすれば誰でもできる。
手紙でもいい、絵でもいい、料理でもいい
お金には代えられない時間と気持ちが
本気プレゼントだと思っているのだよ。
お金で買ったプレゼントはオプション。
モノ選びの最中も相手のことを想って考えて選んでいるから
それもアリだ。
「欲しいって言ってたアレにしよう。」 うん、いいね。
「半世紀祝い、何が食べたい?」
「ラザーニャとウサギのフライとビステッカとティラミス」
やっぱりトスカーナ育ちだ。
半世紀だっていうのに選択肢のない強制的自粛中の特別日は
やっぱり好きなものを美味しい素材で食べるしか方法はない。
ラザーニャのミートソースは翌日が美味しくなるんだよね
ということで前日に仕込み、パスタ生地は卵控えめの手打ちだ!
調子に乗りすぎてパスタ生地多すぎたw
思春期少年がモリモリ食べてて、おっさん苦しそうだった。
少年おかわり2回して、おっさん焦って自分もおかわりして
午後伸びていたw
そんなにラザーニャ好きなんだ...
たまに食べるから美味しいのかな!
私は、実はウサちゃん料理をしたことがない。外では食べるけど。
ウサちゃんだけは生肉を解体できないのである。
ウサちゃん文化の国イタリアでは、フツーにスーパーに
丸ごととか半分とか頭付きで売られてるんだけど
在住歴何年経っても、ウサちゃんだけは苦手なのだ。
ということを夫は知っているから
ウサちゃん料理は夢の料理だったようだ。
半世紀祝いの食事にウサギを選ぶとはw くぅぅ。
ということで仕方ない、望みを叶えてあげることにした。
肉屋で、フライ用に解体してもらったのである!ほっ。
解体しちゃったら鶏肉と同じよ、料理する気になった。
たかがフライなんだけど、イタリア語サイトでレシピをググってみると
レモンとニンニクと塩とオリーブオイルで下味マリネにする方法と
シンプルにダイレクトに揚げて食べる時に塩で食べる方法とあり
祝者は後者を選んだ。
揚げるときの衣のつけ方はどちらも同じで
小麦粉をつけてから、溶いた卵をつけて
なじませるため30分ぐらい置いてから揚げるんだそうだ。
あとは鳥の唐揚げと同じよ、火が通る時間と色が決め手となる。
あら、美味しくできた!ウサちゃんて美味しいw
ウサちゃんの欠点は骨が多いこと。
家族で小さな骨をしゃぶった。
今年は、冬にサラダを食べることをやめた。
緑の葉っぱ類Cima di rapa(カブ科の葉)とか
Bietola(フダンソウ)とかSpinaci(ホウレンソウ)とか
茹でてお浸しで食べようとおもう。
醤油バージョンかオリーブオイル&塩バージョンで。
体が冷えそうな気がするからである。
これまたアントネッラのCima di rapaが美味しい。
雑草みたいに生えていて、濃厚なのである。
茎が硬いから、上下分けて茹でている。
それが、Contorno(付け合せ)となる。
いや、アペリのつまみにもなっちゃう。
パンにのっけてパクパク食べちゃう。
Bistecca alla fiorentina(超レア焼き指三本厚Tボーン)
は祝いのあるごとに、人が集まるときに祝うように焼く一品。
美味しくつくるには、炭火で焼く、しかないだろう。
ということで祝者が寒い外で火起こしからやる。
寒くて弱音を吐くこともあるが、美味しく食べたい意地は
あとの満足感で味わえる。
これを塩とたーぷりのオリーブオイルで食べるのである。
今日もめでたし。
クリスマスツリーが欲しいだのチカチカのイルミネーションが欲しいだの
思春期になって言い出すうるさい少年を黙らせるためと
そうよ、半世紀祝いを盛り上げるために
ロマンチックにロウソクを灯してみたら!
暗い...と速攻電気をつけたのでした...チッ。
そして、食べ過ぎで苦しくて2日に渡ったお祝いのデザートは
混ぜるだけでしょ?!カンタン!と思い込んでたティラミス。
アントネッラのフレッシュタマゴだけで美味しくできると信じていた。
壊れかけてるミキサーも原因だけど、それだけじゃない
混ぜるだけじゃない、卵もマスカルポーネも泡立てるのだった。
味はティラミスだから少年は騙されてガツガツ食べた。
お腹いっぱいでウトウトの祝者を傍に
それっぽくロウソク立てて記念撮影。
ドロドロのティラミスだけど冷やして脂肪を固めて
グラスに盛れば、素敵なデザートに。
夫(おっと)さんの豊富は、早く年金生活に入ること、だそうだ。
肉体労働という人生を選んだ夫は、疲れ気味だ。
老けて見えるし、やる気も薄れてきた。
日本の年金システムはよくわからないけど
イタリアの年金は65歳からかな?受け取れる。
それは、年齢の話で、長いこと大学生活をやった人が
40歳から働き始めても、65歳になればもらえるよ、てことだ。
専業主婦も65歳から最低額が受け取れる。
しかし、中卒でずーっと働きまくって税金収め続けた人は
40年経てば、65歳じゃなくても
自分で年金受理を決められるのである。
今こそ中卒の子どもはいなくなったも同然だけど
ちょっと前まではいっぱいいた。
そしてイタリアは若い年金者がいっぱいいる。
早くても55歳から受け取れる。
早くから働けばそういうメリットがある。
もしくは最後の数年間分の税金を払って
年金生活に入る人もいる。
夫はその両方の手をつかって年金生活に入りたいのだそうだ。
年金生活に入ったら、思う存分田舎暮らしを満喫して
旅行もいっぱいしたいそうだ。
これが半世紀経った夢である。あるある。
そんなおっさんでも若かりし頃シングル時代
熱狂的だったアフロミュージックは今も変わらない。
アフロを聴くと血が騒ぐのである。
アフロ系のディスコに行くと
アフリカ人のようなイタリア人の友がいっぱいいて
セネガル人の友といるときに私と出会ったのだ。
一昨年前ついにスマフォデビューをしてから
カセットテープからアフロミュージックを聴いていた姿も更新され
YouTubeなどのメディアの手段で
いつでもどこでも楽しめるようになった。
熱狂ファンであるアフロミュージック専門のDJも
きっと夫と同じぐらいの歳だろうけど、時代にのって
メディアに発信している。よかった。
ディスコリミックスではないが、私も影響されてよく聴いた
Mama Africaをシェアしたいとおもう。
ということで、私と少年からのプレゼントは
一人時間と思い出を大切にそしてその後も役に立つw
木にもぶら下げられるし、地面にだって置けちゃう
アウトドア系Bluetoothスピーカーに決定。
どこにも行けないヴィンチの丘からギリギリにオーダーして
祝半世紀当日、すごいタイミングで配達され
本人が受け取ったとさw
少年羨ましそうだった。
雨の日だった祝い日の翌日、ピンク色の朝が待っていた。
朝食は苦い愛を届けようブラウニーではじまった。
*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*
『幸せを求めFix You/ Christmas is here』
『家族のご馳走TartufoBianco di San Miniato』
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici
あぁ、この虹に出会うために今日があったようだ。
あぁ、こんな言い伝えに出会うために果実を摘んでいるのだろう。
虹は、奇妙に二色のようにみえた。
黒っぽい雲ともくもく白い雲と薄く染まった青い空と
弱った黄色い光りの複雑な空を
農園の主は何度も何度も不安そうに眺めた。
そんな空に現れた虹をみて
ブドウだけをみつめている私たちに
「赤い色が太いとブドウが豊作で
緑色が太いとオリーブが豊作なんだ。
みてごらんよ、今日の虹は二色しかない。どっちも豊作だ。」
そんな言い伝えが昔から言われてたよなぁ、と主はつぶやいた。
私は男たちと虹をみあげた。
若いブドウの木の収穫はブドウが低い位置にあった。
私たちは腰が痛くてすぐにはピンと伸ばせなかった。
でもその二色のような虹をみたかった。
腰に手を当て、虹とその話にききよった。
ここの農園は、半分機械化するためのブドウ畑に
ここ数年仕上げてきた。
半分は生産用に残しておく。
その古いブドウ畑のブドウを手で摘んでいる。
手摘みをしている間に、待望の収穫マシーンが
到着するはずだった。
しかし、ここはやっぱりイタリア。予定日の朝には来なかった。
雨が降った前日の夕方にピカピカに到着した。
なぜブドウ畑を機械化することにしたか。
農園の主兄弟、答えは一つだった。
毎年、人手を集めるのが困難になってきたからだそうだ。
がんばり屋な人材が確保できない。
天候に左右されて毎日続くわけでもない。
いつはじめるかもブドウ次第で正確に伝えられない。
がんばり屋はたまたま失業中で出会ったけど
すぐ仕事をみつけてそっちにいっちゃう。
若者は肉体労働ができる根性はあまりなくって
二日もしたら来なくなる。
個人で本業でやってる人材をキープするのも難しい。
だから熟れた男たち、早く年金に入った男たちに
声をかけちゃうそうなのだ。
人材を呼び込む方法はもっともっとありそうだけど
なかなか違うことに投資はできないし
ITの世界にとびこめる世代の農園はなかなかいない。
去年なんかBracciante(季節労働を仕切るボス)率いる
パキスタングループをよんで、わーっと収穫したそうだ。
我が家の隣の農園なんか
そのパキスタングループを雇って満足してたから
ここの主兄弟も喜んでいるのかと思ったら
「アイツはさ、作業が早く出来てりゃいいんだよ。ウチは違う。」
ボスは労働者に水もあげないでさ、怒鳴ってて
それ見て心が痛くなっちゃった...と悲しそうにいう。...そっか。
ここの主兄弟の農園は、我が家の一番近くの農園で
以前夫が手伝いにいってた農園だ。
小さな息子を引き連れた私は、当時断られた。
その頃のヴェンデミア(Vendemmiaヴェンデンミアブドウの収穫)は
毎日がお祭り騒ぎのようなランチ付きで
夫は毎日、今日は何を食べたとか私たちに報告する。
収穫終了の夕食会は、私も息子も誘ってくれて賑やかだった。
みんな顔を真っ赤にして踊ってた。
これぞ収穫祭だった。
夫の仕事力とコミュニケーション力がすこぶる頼もしかったことと
近所ってこともあって、それから近所付き合いがはじまった。
そこで誰も知人のいない田舎暮らしでも
何かあったらあそこんチに逃げるんだよ!と息子に教えたほどだ。
私がブドウとオリーブの剪定の勉強をして
あっちこっちで経験を積んでいることを気にしてくれていた。
息子も一人で動く思春期少年に成長し
やっと仕事に集中できるときを待っていた様子だ。
でも遅かった。
手摘みから機械化に世代交代しちゃうなんてぇ...
機械化に更新するにあたって、新しくブドウ畑を耕すことによって
国からの助成金を実際の経費の三分の一ぐらいかな
もらえるらしいんだけど、申請も工程も経過も調査されるらしい。
そこで、代々受け継がれたヴィンチの丘では珍しい
Pergolaペルゴラ(樹形;ブドウ棚)も解体しなくてはいけないそうだ。
高くて腰を曲げずに作業ができたのに!
趣があってここの農園の謳いどころのような気がするのに。
家の裏にあって、夏場の逃げ場だったそう。
そこからのヴィンチ村の眺めは最高だ。
雨が降った。
私はまた寝た。
午前中の二度寝は金縛りにあったかのように爆睡して
体温がほどよく保たれて、すっごく気持ちがいい。
ずっと続いてたブドウの収穫で疲れていた。
風が吹いた。
私は歩いた。
オリーブが膨らんで色が変わってきた。
風で下に落ちちゃったオリーブもあった。
それでも強く育てたオリーブたちは何事もなく風に揺れている。
これで気温が下がれば、おいしく熟れる。
虹の緑色はオリーブだ!
*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*
『ついにグローバルなブドウの収穫 Vendemmia 2018 vol.3』
『世代交代 ブドウの収穫 Vendemmia 2017 ④』
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici