大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:Oliveto


天気が良いと

気分も良くなるし、外に出たくなる。


動きたくなるし、やる気になる。

なんだかすっごくポジティブになって


問題が解決した気分になる。


nell'Oliveto


天気が悪いと

憂鬱になって、閉じこもりたくなって

動きたくないし、やる気が全然起こらない。


とってもマイナス思考となり

未来が不安で不安で仕方なくなる。



ホ、ン、ト、ウ、ニ。


Fico


どんより雨が降ったり、キラキラの晴天になったり

何日か続くってことがない変わりやすい天候の春。



その合間を縫って

まだやってるオリーブの剪定。


なかなかはかどらなければ

なかなかやる日とやる時間がない。



他の仕事が入ればそっちをやるし


イタリアのママ業もやって時間はとられるし


車が一台しかなければ、重要な方を優先するし


夫は天気が良くてもマイナス思考がちだし。



一人で出発して

一人で黙々大地の中で

樹と向かい合っている私である。


時間が過ぎるのが早く

あっという間に十一歳の少年のお迎えの時間が来る。


Pesco


天気の良い日曜日

少年が珍しくオリーブ畑に行くというので

一緒に出発した。


「だいちのじゅうにーん」

とか言って

オリーブ畑に座って

持ってきたものでおとなしくしていた。


「イタリア語で”大地の住人”てなんて言うの?」

Popolo della Terraかしら。

少年、納得。

E' vero, vero.


nell'erba


母は仕事にならないくらい嬉しくって

一緒にゴロゴロ草の上でおしゃべりでもしたかったけど

またゴチャゴチャ言うとうるさいだろうし、はかどらないから

お互いに黙々と時間を過ごした。


taglio grosso


アレ?車が無いのに夫がいる!

仕事が午前中で終わった夫は

送ってもらったそうだ。


家に帰ってもみんないないしやることないじゃん。

まぁね。



あまりにも天気がいいから


ピクニックしよう!

わーい!

まだお店開いてるからパニーニ買ってくるね!


えっ、いいよ、ウチに帰って食べようよ。


イヤだ!

21でお母さんの負け!



ピクニック支度の間

母はオリーブの剪定ですよ、はかどらないんだから。



結局、家にも一旦帰った様子で

パニーノに挟むサラダと

ペットボトルに入れたバイオダイナミックワイン

を持って嬉しそうに戻ってきた男子親子。


Vino Biodinamico portatile


ピクニックっていいね。


家族っていいね。


こんな時間があっていいね。


こんな時があっていいね。


子どもっていいね。


のんびりっていいね。



ワインが美味しかったー。


ピクニックだからかな。


のんびりだったからかな。


剪定の合間だったからかな。



食べ終わったら

少年、帰るって言うの。

もうちょっといなよ。

夫まで、チェンソーとりに行ってくるって。

・・・・・・・・・・。



はかどらないオリーブの剪定。


Padre e Figlio


私も少女の時

おばぁちゃんとおじぃちゃんの畑に行っていた。


柿の木に登って遊んでた。


おじぃちゃんが倒れて

おばぁちゃんとおかぁさんと行っていた。


おにぎり持って。


山の下にあった畑の脇に

ちょうど良い陰になる森があって

そこから湧き水が出てて

その冷たい水を汲んで飲んで暑さを凌いだ。


隣の畑に牛を飼ってる小屋があって

牛に草をあげたりした。


おかぁさん、早く帰ろーよ。


緑の中で過ごしたこと、絶対に忘れない。


sull'Olivo!


イタリアだからオリーブやブドウやトマトだけど

畑の思い出は絶対に忘れない。


少年だけではなく

私も夫も

死ぬまで忘れない。



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女剪定士の弱音 Potaturadegli Olivi④

晴れ、歩め! SetteErbe

時間 ilmio compleanno

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ありがとうございました。

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Vista Vinci dalla Strada Verde modificato

オリーブの木に囲まれた見晴らしの良い丘の上

Montalbanoモンタルバーノという山の中の丘にある。

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偉大なるレオナルド・ダ・ヴィンチは、この土地をふるさととする。

眺めの良いここから、幼少期の想いは

彼が残した数々の研究・作品の出発点となる。

Casa Natale di Leonardo


Casa Natale di Leonardo
カーザ ナターレ ディ レオナルド

この生家といわれるここは

元はLavoratorioラヴォラトーリオ(作業場)だったそうな。

1950年代に修復され、天井を高くしたそうだ。

オリジナルに残されているところは

当初、出入口でもあり動物小屋であったStallaスタッラの床

現在の出入口があるサロン的居間のCaminoカミーノ(暖炉)

そして、下へ降りて

Frantoioフラントイオ(搾油場)として使われていた部屋が

オリジナルなんだそうだ。

Camino Originale


私が
20年前に訪れた時よりも更に整備されている。

チケットオフィスやトイレ、映像説明、タッチスクリーン説明

外のライトアップ、駐車場、駐車場からの小道・・・

Stradina dal parcheggio


私生児として生まれたレオナルド・ダ・ヴィンチは

腹違いの兄弟がたくさんいた。

たくさんの継母がいた。

幼少期のレオナルドは実母への想いを強く抱く。

母への想いを心に残し、彼は若くしてヴィンチを発つ。

Ingresso di Frantoio


レオナルドの実母が、この生家といわれるここで暮らしていた。

そこで、実母の住居兼作業場が生家と決められたそうなのだ。

私生児のレオナルドは、この家で生まれていない。

Video Leonardo


レオナルド・ダ・ヴィンチの歴史や伝記は

専門家からの説明に任せたい。

もしくは

ヴィンチへ訪れてミュージアムをじっくり堪能して欲しい。

 Starada Verde


このミュージアム化された生家は

Anchianoアンキアーノという地にある。

ヴィンチ村からオリーブ畑を通って辿り着く

徒歩30分程度のハイキングコースもある。

その途中、

レオナルド・ダ・ヴィンチが工夫した堰にも
寄り道することができる。

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このハイキングコースは、徒歩のみ可能。

当時レオナルドが歩いていたところかと思うと

感慨深いハイキングである。

行きに振り返ってもいい、帰り際でもいい

ヴィンチ村からさらに上る彼の生家への道から

眺めるヴィンチ村とその背景にあるパノラマは

このハイキングコースでしか見れないと言っても過言ではない。

DSCN9046


パニーノと水を持ってハイキングして生家を訪問

ヴィンチ村の二つのミュージアムをじっくり観覧

私だったら、丸一日かかってしまう。

DSCN9047


もし、女性一人旅など

山道を歩くお供をお探しなど

ヴィンチ在住大地の住人が

お供プランを考えますのでお声をかけてみてくださいね。

Bianci e Rosso verso Vinci cornice


2000
9月の終わり、ヴィンチ在住の私と夫は

現在ヴィンチ村自治体が所有する

このレオナルド・ダ・ヴィンチの生家で

村長さんに宣誓する結婚式を挙げました。

レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとは

私たちにとっても思入れのある場所なんです。

 2000

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カテゴリー散歩】【思い出

オリーブの木の下で il mio ombrellone

レオナルド・ダ・ヴィンチが工夫した堰 Psecaia del Mulino della Doccia

Vinciヴィンチの山、Montalbanoモンタルバーノ

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最後まで拝読していただきまして

ありがとうございました。

十月のある朝

ヴィンチは、家ごと白く包まれていた。

Olive Pronte


目の前が、ぼやける、見えないって

神秘的にも感じるし、不安も覚える。

Olivo


よく見ると、ところどころ、光ってる。

Oliveta


マントを被った植物たちは

マントで雫を防いでいるようだった。

Finocchi Selvatici


マントは雫で輝き

見えない、静寂な白の中でも

彼らは、引き立っていた。

Rosmarino


少しづつ雫を落とし

静寂な白が引いていくと

彼らは消えていった。

Menta


光るマントたちは

どこへ行ってしまったのだろう。

Cielo pooooo


再び元に戻った大地であった。



***************



東京札幌で、イタリア中オリーブの収穫で大賑わいの搾り立てオリーブオイルを使って、イタリア/フィレンツェ在住お料理研究家&イタリア政府認定オリーブオイル鑑定士shinomaiさんのオリーブオイル講座が開催されます。


ヴィンチの丘の地球と体に優しいピュアで誠実なオーガニックオリーブオイルも参加!


フィレンツェから直々に運ばれた本物のオリーブオイルを味わうチャンス。

我がふるさとニッポンで、正真正銘のオリーブオイルが拡がることを応援します。

お問い合わせは、shinomaiさんへ直接ご連絡下さい。

shinomai corso di olio di oliva


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凍る大地 RespiroBianco

白の時間 Oradi Bianco

師走のはじまり

天空と気流

ありがとうGrazie↓

Mosca dell'Olivo : Metodo di difesa a confronto

モスカ デッローリーヴォ:メートド ディ ディフェーザ ア コンフロント

【モスカ駆除の方法を見直す講演会】

『その①農薬の危険性』


秋晴れの中、オリーブに囲まれたヴィンチの丘は、*地球と体を守ろう会オーガナイズの≪オリーブ栽培はBIOでできる!講演会≫が行われた。

Oliveto Secolare di Bianconi


ヴィンチの山モンタルバーノ
(Montalbano)に沿ったオリーブ畑では、十月の半ばからFrantoioフラントイオ(搾油場)が一般公開される。

ヴィンチの丘の住人たちは、オリーブの出来にソワソワする。


講演では、オリーブだけに寄生するハエ(Mosca dell'Olivoモスカ デッロリーヴォ)から守る方法を中心に話し合った。

Convegno


私のような
200本そこらのオリーブを栽培している人たちのことを、Hobbistiオッビスティと呼んでいる。

80100本くらい栽培している老人・家族・若者は、た~~~くさんいるイタリア。

私は、この小さな単位のHobbisti畑の三軒を管理している。


身近にオリーブを栽培している人がたくさんいると、栽培情報も飛び交うことであろう。


オリーブ栽培に使われている恐ろしい農薬は、Hobbistiにも農薬免許の所有が義務付けられている。

(BIO栽培では、農薬免許の取得は必要ない。)


その今回のテーマでもあるモスカ駆除に使われている農薬、RogolDemetoatoの恐ろしさをAgronomoアグローノモ(農学士)Biologoビオーロゴ(生物学者)Coltivatoreコルティヴァトーレ(栽培者)らは、訴えた。

発がん性、成人病、神経系の衰え、等等等・・・『地球と体を守る会 パート1:農薬による危険性

2016年からフランスでは使用が禁止されている。


殺虫剤とは、オリーブ栽培に限らずどの栽培でも、農薬を散布することでそこにいる虫たちをただ単に殺すだけではなく、呼吸している植物の葉などを通して浸透させ、樹体の一部となって流動し、寄生している虫に毒を食べさせ、樹体の中から殺すのである。


この原理を、今一度消費者に知って欲しい。


そのオリーブ栽培で使われている農薬は、残念ながらオイルの中から検出されているそうなのだ。

そして、他の農薬と同じく、的にしている寄生虫以外にも、大地は汚染され、たくさんの虫たち、鳥たち、動物たちは殺されている。


体に良いといわれるオリーブオイル。

赤ちゃんからお年寄りまで口にするオリーブオイル。

スーパーから農園からHobbistiから調達する毎日のオリーブオイル、是非とも自信を持ってBIO栽培をしているオリーブオイルを口にして欲しい。


次回は、『その②モスカ対処法』。

Tramonto

*地球と体を守ろう会

Associazione BioDistretto del Montalbano

アッソチャッツィオーネ ビオディストレット デル モンタルバーノ

Firenzeフィレンツェ県・Pistoiaピストイア県・Pratoプラート県を跨ぐ山-Montalbanoモンタルバーノを囲む10の市町村で結束された、環境・農業・生物・健全性を尊重し、オーガニック・バイオダイナミックでの生産を推薦し、地球と体を守る意識を広げる会。

誰でも参加できる集会や講演会を繰り広げ、ドンドン知識を増やしていく。

また、未来の地球を守っていく子供たちの学校給食を全てオーガニックにしよう!!という運動もしている。

BioDistrettoMontalbano

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オリーブの森 Boscodegli Olivi

天国という名の大地 Terrasi chiama Paradiso

オリーブオイルを美味しくさせる Consigliodi Frantoio Bio

オリーブの木のハエ除け作業 Moscadell'Olivo

地球と体を守る会 パート1:農薬による危険性

ありがとうGrazie↓

マキちゃんの頃、母の行きつけの美容院に髪の毛を切りに行った。

絵の得意だったマキちゃんは、こうして欲しい髪型をスケッチして持っていった。

「ここは段々で、ハネが効くようにお願いします。」

Fresco

マキちゃんも卒業の頃、美容師になろうかと美容学校を見学しにいった。

美容師にはならなかったが、私を含め短髪の家族の髪の毛は自分で切る。

少年「耳はかくして。」

夫「あまり短くするなよ。」

Apice

マキチの頃、フィレンツェの建築事務所で、美容サロンを専門とするインテリアデザイナーをしていたこともあった。

ここはカーブでスッキリと。見せると隠すを計画する。

Mini

現在オリーブの剪定で、段々とハネの効きと、カーブをつけてスッキリだけど実が主役の空間をつくる、未来を想像する創作活動をしている。

大袈裟な≫

そんな気持ちで取り組む自称クリエイター()である。

Kit Potatura Forbici e Sega

剪定中のBGMは、小鳥のさえずりとニワトリの合唱、近所の騒ぎ声。カントリーでスローなリズムが流れている。

「・・ハネとカーブ・・スッキリと・・見せる空間・・」ふむ、ふむ。

人生の今までを構想から入る生活を続けてたもんだから、剪定の構想時間が他人から見ると私は長いかもしれない。

Mattina

構想を練っている間、ウロウロ・チョコチョコと自由に動けるようになった。今年は、大地から長く伸びるハサミを使った剪定をしている。

Svettatore FISKARS

チョキチョキチョッキンのハサミだけではないので、かなりひじを労わることができる。

はしごは、天辺がわんさかと大地からでは大変な時に使う。今まで、はしごの位置を決める・・怖い・・の理由で時間がかかっていた。

Villa Medicea

Cerreto GuidiのVilla Mediceaが見える。
お転婆は、文字通り、木にも登る。木登りの方が身を任せられる。

Noccioli

フィンランド製の伸びるハサミ。

おまけの取り付け用カーブのこぎり。

同ブランドの梃子付きハサミ。

我が身に携帯しているオリーブ用ハサミと折りたたみのこはスイス製。

皮の軍手はイタリア製。汗で臭くなってきたので布製に。布製の方がいいや!

これに帽子とサングラスが私の剪定キットである。

Affilare

一日の終わりには、必ず刃を洗って研ぐ。

最後にアルコールで消毒して、明日を待つ。

私の体もアルコールで消毒して、夜を越す。


あともう少し。

弱音を吐きたくなるぐらい、私に覆いかぶさるオリーブの樹。

剪定を毎年しないと栄養を吸い取る小僧枝が生えてくる。

体がむくんできているような疲労。

イタリア語「Mi sento gonfio.ミ セント ゴンフィオ

直訳すると、膨らんでいる感じがする。

膨らみがむくみなんだが、夫は「風船か?」とつっこみ、ゲラゲラと笑う我が家。

Mano di Figlio che mi fa massaggio

ゲラゲラ笑ったり、プンプン怒ったりする家族だが、オリーブより私よりもっと小さい手で私の背中を押してくれる少年。長いハサミだけではない、この小さな手のおかげで、今年は上腕腱鞘炎になってない!エコスピリチュアル治療法。

Come bandiera GIAPPONE

あ~~~今日の夕日は日本の国旗のようだよ。


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カテゴリー【オリーブ

オリーブの木の剪定

日本人女剪定士Corsodi Agriformazione』←剪定士を生んだ講座。

オリーブ剪定士Potina

オリーブの森Boscodegli Olivi

新オリーブ畑NuovoOliveto』←まだここでやってます。

 ↓ありがとう↓


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