大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:ViniBiodinamici

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2ヶ月雨が降らないと騒いだ旱魃っぽい夏だったのに

今度は雨降り続きで困ったと嘆きたい秋。

カラカラもダメだし、ビチョビチョもダメ

寒すぎてもダメだし、暑すぎてもダメ

毎年同じように四季が送れればいいなーと

農業を始めてから深刻に想う・・祈るようになった。


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オリーブの収穫に打撃が出たところもあるようだ。

モスカ(オリーブミバエ)予防をしてあって

10月の3週目ぐらいに収穫が終わっちゃってたら

この雨続きと10月の終わり頃のモスカ大発生に間に合ったと思う。

その後、モスカ大発生で収穫を断念したところもあるようだし

この雨続きで収穫ができず、時間ばかりが過ぎ

オリーブの熟度は増すばかり。

降水量が多ければ吸収した水分を蒸発させるために

天気がしばらく続かないと、濃厚なオイルが抽出できない。

それでなくても今年は春の雨続きで気温が低く

オリーブの開花や結実に成功しなかったところが多く

オリーブの収穫量は少ないようで

オリーブオイルの値段も高騰しているニュースを見受ける。


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ここ11月中盤になってイタリア中、川の氾濫や危険そして浸水

あちこちで被害や不安、祈る想いで過ごしている。

フィレンツェを流れるアルノー川も氾濫ギリギリのシーンを

SNSで見かける。

ヴィンチ村へ行くにはエンポリという街を通るが

エンポリもアルノー川が流れている。

氾濫ギリギリどころか、川沿いの畑なんかは跡形もなく

川の幅が広がった状態になった。

ヴィンチとエンポリを繋ぐ橋には

SNS用の動画と写真を収めるために人だかりができていた。

エンポリの街はとうとう浸水してしまった。


この橋をなるべく使わないよう、ヴィンチの村長さんからの告知が

出回り始めた。やはりSNSやグループチャットで回ってきた。

イベントなどは控えるようにそして学校は閉鎖

イベント同様スポーツクラブも全て閉鎖する指令を出したのである。

昨日も今日も雨は降ってないが、通行を避けることで

いつ崩れるかわからない事故的自然災害は免れる。

また今日の午後から明日、明後日も大雨注意予報が出ている。


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川の氾濫ギリギリなのに、私たちは家族で

少年が毎週土曜日に通う日本語補習授業校の文化祭に

参加してきた。まだイベント中止指令が出てない頃である。

この文化祭は、借用校付近の地域の皆様へ

感謝の意を込めた催し物である。

子どもたちやママたちがコーラスで歌う。

少年もいつか子どもらしい頃歌っていた。

我が子が童謡やリメイク曲を日本語で歌っている姿に涙したっけ。

そう願いを込めた小さな子のママたちがたくさんいて

子どもコーラス部入部が後を絶たない様子だ。

子どもたちも思い出に残る発表会の場があって

やりがいもあるのではないだろうか。

毎度私も屋台から楽しませて頂いてる。


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この文化祭ならではに

ママたちの愛を込めた熱~い日本茶、手作り本格的お菓子や

今年は漬物・発酵食品が登場し、和風アクセサリー、日本雑貨

子どもたちの中古おもちゃなどのマーケットが

超~~~コスパで開かれるのである。

これを見逃す手はない!

と、気付いた地域の住人は楽しみにやって来る。

ママ同士だってショッピングに大忙しw

自分のできることを披露することで、面識は広がり

且つアピールとなって素晴らしいことだと私は思う。

ママ業の人、本業で忙しくても好きなことは実はコレ!という人

こういう機会でマーケットでもコーラス活動でも

自分を表現する場があることは、地域の住人のため以上に

生活の中の全てのコミュニティーは広がって

個々に楽しさが増すのではないだろうか。


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私も、ビオディナミワイン、オーガニックリンゴジュース

おつまみのカリカリスキアッチャータ

オリーブオイルとリンデンハチミツのコールドクリームを並べた。

地球と体に優しいオーガニック屋さんである。

今年はオリーブオイル石鹸が間に合わなかった。

リンデンハチミツ入りヴァージンオリーブオイル石鹸だったのに・・・

固形石鹸は、熟成期間が必要なので

一ヶ月前から作らなくてはならない。

無臭で肌に優しいと石鹸リピーターが立ち寄ってくれた。

特に男性のリピーターは、嬉しいじゃないか。

泡立ちの悪い無臭の石鹸だが、肌に優しいと感じてくれたことに

私のメッセージが石鹸を通して伝わっていることに感動を覚える。

家でも作れるよう世界の伝統レシピを投稿しているが

無農薬のオリーブオイルや無精製のハチミツを手にすることが

困難で、なかなか自分では作ろうとしないことが多いようだ。

私が作る石鹸やクリームは、何といっても素材が決め手なのである。


Cold Cream con Miele di Tiglio

リンデンハチミツ入りコールドクリームは、古来の製法でつくっている。

リンデンは、鎮静作用があることから

お茶やハチミツは咳や痰などの気管支、イライラの抑制などに効く。

この鎮静作用を利用して、私はリンデンハチミツを選ぶ。

肌の荒れをオリーブオイルとハチミツで抑えるのである。

薬が無かった頃、この製法のオリーブオイルと蜜蝋クリームで

傷口を塞いでいたのだから

小さな傷や荒れは効かないわけがないのである。

昔の人の知恵というのは、継承し続けたい。

我々生物がもつ防衛法の一つのように。


Schiacciatina Semiintegrale con Semi di Sesamo

ビオディナミワインを初めて口にされる方が

この無添加の純粋なフルーティ感に感動されていた。

こちらもリピーターに囲まれる。

カリカリスキアッチャータは、白ゴマ味に病みつきw

大人はワインのつまみで、子どもは安心おやつ。

イタリア人にも日本人にも愛される白ゴマは、みんなの大好物。

今年初登場のオーガニックのリンゴジュースは

無添加で砂糖の甘さが無くリンゴそのまんま。

スーパーのリンゴジュースに慣れている人は

酸味がきつく感じたかもしれない。

それでも小さな子どもが「お代わり、お代わり」と

リピートしてくれる姿が微笑ましかった。

子どもの方が本来の味を知っているのかもしれない。

「リンゴジュースは子どもの手で握れる細くて小さなカップにしたんだ」

にやっと少年が嬉しそうに賛成してくれた。


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帰宅際、アルノー川の上を跨ぐ橋を渡った。

暗闇のアルノー川の水面が手に届きそうだった。

流れでできた水の影が、川の強さを表していた。

霞んだ大きな月がどよめく川を照らしていた。

弱い月明かりでもそれは泥の流れだとわかった。

祈るしかない。

災害が起こりませんように。



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コスパなイベント、コスパな暖 in autunno

リンデンハチミツ入り Cold Cream con Miele di Tiglio

 『カリカリスキアッチャータ Schiacciatina


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ちっぽけな私でも何か人のためになりたい。
役には立たないかもしれないが、ためにはなるかもしれない。
多くの人が知識を増やすことで、大地の汚染と
私たちの病を減らすことができるかもしれない。
そんな気持ちで私の活動が始まった。

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大至急対策をしないと危険に加速している地球温暖化現象。
二酸化炭素の排出を意識的に減らすこと
木々や生物が呼吸する酸素を大切にすること
そこへ大地や海へ放出されるゴミを減らし
全ての生物が安全な糧を食すことができるようにすること
細かく言えば限が無い。

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日本でもイタリアでも世界では
三人に一人もしくは二人に一人の確率で癌などの病になっている。
私の母は乳癌
父は脳溢血
兄は白血病
家族四人の内、三人が癌かもしくは成人病が原因の病である。
叔父も叔母もそのまた叔母も友人も友人の母も父もみんな癌。

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私が農業に情熱を抱き
そこで温暖化対策や人の病対策に関連することといえば
除草剤、殺虫剤、成長の増減を意図するホルモン剤等の農薬
保存料、着色料、甘味料、香料などの添加物や精製方法等を
実際現場にいるワインやオリーブオイルを通して
植物の成長と栽培、食品の本質を
知らせることではないかと考えた。
それは、商品を売るための目的ではない。
私が畑を歩いて植物と向き合いこの目で見て気がついたこと
そして関係者から学んだ知識を自分だけに留めておくだけではなく
たくさんの人に知ってもらうことで
危険性や大切なことをダイレクトに聞いて
良いこと(もの)と悪いこと(もの)の見極め方を磨けば
世の中がどんなに悪いことだらけで地球の温暖化の納得
病が続出していることの原因が分かってくるんじゃないだろうか
と大いに(!)地道に(・・・)期待しているのである。

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まずはオリーブオイルの試飲から。
舌の構造と試飲の方法を教え、その通りにしてもらう。
私のオリーブの収穫は
一度に搾油所へ運べる量のオリーブの実の量がなる程の
オリーブの木の本数が一畑にあり
その土地の土壌や位置、品種を引き立てて
違う土地の畑の搾油したオイルを混ぜない。
さらには天気や収穫した日にもよるだろうと搾油毎に分け
家には単種じゃなくても4種類ぐらいあるのである。
品種がラッキーなことに
早摘み品種の畑と遅摘み品種の畑で別れている。
ということで、二種類極端な性格のオリーブオイルが味わえる。
その2タイプを試飲してもらった。
その味の差で、品種があること土地があることを認識して欲しい。
そして、この正真正銘の有機栽培で
オリーブオイルが美味しくできる方法でつくられた
オリーブオイルの味を覚えておけば
選び方や好みも分かってくるのではないかと思う。

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良いものの心得とホンモノの味を知っている親友たちが
そのまた友たちさまに呼びかけて、試飲会を行うことになった。
私は日本の食品衛生免許とやらを持っていない。
だから私からは企画ができなかった。
というわけで、老舗料理屋の友とマクロビ料理の食育先生
そして、友たちが各々に主催して
私がビオディナミワインとマイオリーブオイル
ほんの少しイタリアのビオ食材のお土産を提供する形で
大判振る舞いのとっても美味な会となったのである!
ホントすごかったー。
私のうんちくたれたれ中、超フュージョンメニューズラリw
友たちの腕がなかったら、カチカチミニミニセミナーで終わってた!
ありがとう!

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友たちは、オリーブオイルを活かす料理を考えてくれた。
そしてその料理はおつまみのようでワインはすすむw
オリーブオイルを2タイプ試飲した後
そのオリーブオイルをかけて召し上がってもらった。
ちょっと小腹に入ったところ、ワインの試飲が始まる。
ワインの試飲を先に始めると、舌がアルコールで鈍ることを避け
オリーブオイルから始めたのである。
新宿の料理屋では問題なかったのだが
地方での試飲会は、飲酒運転の問題が発生した。
だから、オリーブオイルのみを目的に来る方、ワインと両方を
目的に来る方を両方を受け入れる設定を考えることになった。

食事の間、オリーブオイルを美味しくさせる方法を語り切り
ビオディナミワインの情熱を語っていく。
指の滑り止めが輪ゴム(!)の我がタブレットで
畑の決定的瞬間写真をお見せしていくのである。
友の友たちさまも大忙し。
食べたり飲んだり、見たり聞いたりw
ほろ酔い気分の頃には、質問タイム。
そこで、ヴィンチ村の様子やイタリア生活事情
はたまたオリーブオイルのコスメ方なども余談満載となった。

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私も初体験となりやってみておもしろかったのが
どこに行っても同じ質問が開口一番、会一番
「エキストラバージンオイルって何ですか?」
つぎ!
「スーパーでどれ買えばいいんですか?」
うんうんとみな頷いて私を見ている。
私は、千葉の南房総市でアルバイト期間中は
シェアハウスに滞在し、自炊をしていた。
私もそんなことだろうと、マイオイルを持参した。
しかし、興味本位にスーパーの棚を見てみると・・・
なかった。
買う気になるオリーブオイルは一つもなかった。
まず、嘘でもいいからビオ(有機栽培)もない。
東京ではちょっと足を伸ばせば
せめてビオのオリーブオイルは手に入るかもしれない。
しかし地方に行き届いていていないのはとても残念だ。
現在、ちょっとホンモノっぽいオリーブオイルは
オンラインでしか見つからないかもしれない。
本気でホンモノのオリーブオイルを探そうと思ったら
信用のできる生産者に出会わなくてはいけない。
もしくは信用のできる生産者から輸入している
信用のあるインポーターに出会うことである。
賞をとってるからといって、売りに出されているものが
賞をとった商品とは実は限らない。
名を売るためである。
それはワインも同じである。
そう生産者がやっているのを私は知っている。
賞をとれるほどに丁寧に産み出されたものは
実はほんの少量だったりする。だからできることだ。
日本まで大量に輸出するほど
生産されていないことも現状だったりする。
見極めることは
ホンモノの味を知ること
知識を増やすこと
出会うこと
この三つかもしれない。

私が最終的な判断としてアドバイスしたのは
わからなかったら買わないことである。
無農薬やビオと明記されても制限範囲内であれば
農薬だって何だって使っていいのである。
農薬だらけの調整剤、添加物だらけのものを買うより
知ってる無農薬で美味しい別の素材で
代用すればいいのではないかと思う。
オリーブオイルがなかったらえごま油だっていい。
ビオディナミワインなど自然派ワインがなかったら
バリエーション豊富なクラフトビールや日本酒だっていいじゃないか。
巷でオリーブオイルが体にいいと騒がれて
農薬バリバリ調整剤ガンガン他のオイルと混ざってる
最悪オリーブオイル買って体調崩すよりいいんじゃないかと私は想う。
そしてやはり丁寧に美味に自然と調和された産物は
決して安くはない。
それでも生産者が食べていくにはギリギリな値段であることは
頭に入れておいて欲しい。
もしくはどこかのポジションで値段は狂って
跳ね上がってしまうこともあるかもしれない。

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なかなかに珍しいビオディナミワイン&ビオオリーブオイルを
現地の材料でマッチするお料理と共に
たくさんの人とシェアできたらいいなと思った。
話があればすぐに飛んで行きたいほど楽しかった。

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この夏全国一都三県5回に分けて行われた会の
我が友のフュージョンメニューを紹介したい。
中には、ブログでご紹介したことのあるレシピも引用して下さった。

☆ チキッチン さま 新宿歌舞伎町 ☆
●モッツァレッラとアボカド
ポテトのニョッキしそジェノベーゼサラダ仕立て
●クァットロフォルマッジのリゾット
●ローストビーフ
ブルーチーズマッシュとトリュフ塩マッシュ添え
‹ ビオディナミワイン › トレッビアーノ100%、キアンティバーゼ
サンジョベーゼ100%、カナオイーロネーロ100% 

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☆ マクロビ料理食育先生 さま 千葉県市原市 ☆
●夏野菜のピクルス
●ごぼうと豆腐の冷製スープ
●車麩のフライ サルサソース&サラダ
●シソのジェノベーゼパスタ
●いんげんのマリネ、人参のマリネ、黒豆ごはん
●豆腐ドレッシング、人参ドレッシング
●お口直しにレモングラスティー
‹ ビオディナミワイン › トレッビアーノ100%、キアンティバーゼ
カナイオーロネーロ100%

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☆ ママ友 さま 岡山県岡山市 ☆
●トリノ郷土品グリッシーニ生ハム巻き
●ペペロンチーノの詰めもの、茹で卵のツナ詰め
●トスカーナ郷土料理クロスティーニ
ポルチーニ茸ペースト、トリュフペースト、ジビエペースト
トマトペースト、オリーブペースト、フェットゥンタ
●5種類のシリアルサラダペコリーノチーズ入り
●自家製リコッタチーズ
●スペルト小麦とリングパスタのバジルソース和え
●食後酒ヴィンサントとカントゥッチーニ
‹ ビオディナミワイン › トレッビアーノ100%
マルバジーアビアンカ100%、キアンティバーゼ
サンジョベーゼ100%

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☆ フィレンツェシスターズ さま 香川県観音寺市 ☆
●アイルランドチーズとトスカーナチーズの盛り合わせ
●自家製リコッタチーズ
●豆腐とトマトの冷奴、三豊ナスの蒸し焼き
●スペルト小麦のサラダ、リングパスタサラダ
●ひよこ豆のフムス、タラッリスナック
●タコ&ポテトのサラダ
●新鮮海鮮カルパッチョ、海老、蒸しいりこ
‹ ビオディナミワイン › トレッビアーノ100%
カナオイーロネーロ100%

主催者さま、足を運んで下さったみなさま
大変ありがとうございました。


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私はブログの中で

バイオダイナミックワインという呼び名で統一してるが

言う時に言い辛い。


フレンチとイングリッシュをドッキングさせた

ビオディナミワインの方が言い易い。


しかし、農法を言う場合

ビオディナミ農法よりバイオダイナミック農法だと

ワインだけではなく農作全般に聞こえる。


日本語だけが複雑なだけで

イタリア語はBiodinamicoビオディナーミコひとつなのである。

フレンチもイングリッシュも国の言語で言われているであろう。


ネットで日本語検索してみると

ワインはビオディナミワインの方がメジャーのようである。


今後、ワインはビオディナミワイン

農法は、バイオダイナミック農法で表現しようと思う。


それにしても、フレンチ風ビオディナミワインが

お洒落のアイテムだけにはならないようにしたい。


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先日、ワインアドバイザーが我が農主のワイナリーに訪れた。


私は、栽培アシスタントだから、畑を見せたい。


しかし、農主は、先に試飲をしてもらうよう図った。


環境を見せてワインを想像させるより

ワインを試飲させて、環境を想像させたい、という。


アドバイザーは、トスカーナのビオディナミワインの

取材をしているようだった。


長年のソムリエ経験、多数の講座経験

そして、ビオディナミワインにとても精通で

二社の12本のワインを

一本一本丁寧に評価してくださった。


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アドバイザーは、試飲用に、白いお茶碗をご持参なさっていた。

それも、底に工夫がされていた。


農主が用意していたワイン用のグラスは使わなかった。


古代から造られているワインは

その古代の人々は器で飲んでいた、と。


グラスができたのは
50年前


本物のワインの素質は

古代風シンプルな器で、コミュニケーションしたい、という。




味覚のコミュニケーション。


ビオディナミワインは

栽培も醸造も貯蔵も瓶詰めも全て

地球に存在する生体力を使って造る。


生体力を
4つのエレメントに分けると

火・地・風・水


ワインアドバイザーは

その古代風器で、味覚のコミュニケーションの後

生きるビオディナミワインのエナジーの説明をし始めた。


下へ引く地の力の強さ


上へ抜けるような風の力


両脇に引かれるが真ん中の力が抜けている、とか。


セメントの貯蔵について


発酵後のブレンドについて


樽の大きさについて


接木について。




味覚は、人それぞれでいいと思うから

その人が美味しいと感じればそれでよい。


しかし、ビオディナミワインの生きるエナジーを認識して

言葉に表現して下さる方は、初めてだった。


農主ももう一社の仲間も稀な体験だったのではないかと思う。


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私は、早速家に帰って

前にメディチ時代のお祭りで

(Festa Medievale a Malmantile)

手にしたテッラコッタのコップを引っ張り出して

我が農主のビオディナミワインとコミュニケーションを試みた!


味は至って美味しいのだが

テッラコッタの温かみで

大地を感じるワインを鑑賞することができた。


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アドバイザーは、より自然に近いワインを求め

講座などを通してたくさんの人に紹介しているそうだ。


我が農主のワインを


誠実さ、地に足がついた安定感と自信


自然の包容力を感じる本物のビオディナミワインだ


と評価してくださった。


とても頼もしい評価である。


アドバイザーも、ビオディナミワインは

Demeter認証のDemeter式の認知だったが

我が農主の現代バイオダイナミック農法には

証明書が出せるほどの30年の経験

独自流の技術者がいることを知り

とても興味をもたれたようであった。


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農主は、言う。


私はいつやめてもいい、年金者になったから。


でもブドウへの情熱は捨てられない。


私は生きるためにワインを造らずに済むから

パッションでワインを表現できる。


ビジネス工作の邪念なしにできて私は幸せ者だ、と。


そんな農主の小さなヴィンヤード
(ブドウ畑)を歩けて


毎日毎日パッションの生きるビオディナミワインが飲めて


私も幸せ者である。





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ご褒美とギフトにバイオダイナミックワイン ViniBiodinamici 2018

ブドウの果皮のちから Rimontaggio

ブドウの収穫その2ノ2 Vendemmia2016



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一年の贈り物。一年の宴。一年のご褒美。


そんな大切な想いを込めた時に。


大地・天空・宇宙、全ての生体力と私たち人類のコラボ作


「たから」と「ちから」、そして「個性」と「想い」の詰った


バイオダイナミックワインはいかが。


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写真左より

赤ワイン 『Sincere』 2017


Chianti base
 13vol


Sangiovese 80
%、Canaiolo Nero 12%

Trebbiano 4%Colorino 4%


これぞキアンティ品種のハーモニーは

まるでヴィンチの丘を駆け巡るようなコンビたち。


調和のとれたコクのある滑らかな口当たりは

ミネストラ、赤身肉、熟成チーズなどにどうぞ。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



赤ワイン 『Harmonia』 2015


Chianti riserva
 14,5vol


Sangiovese 85%
Canaiolo Nero 15%


人類に例えたら、男女の組み合わせ。

果実の愛が伝わってきます。


その名の通りバランスのとれたフルボディ。

デカンターによるお持て成しは

香りと余韻をさらに引き立たせ、ハーモニーが増す。


豆やパンのスープ、トマトソースパスタ、熟成チーズ、お肉のグリルなど

トスカーナ料理に最適。 



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



赤ワイン 『Tindilloro』 2016


Canaiolo Nero 100%
 14vol


甘くしなやかな姿に成長する果実は

女性のようだと表現する農夫たち。


深みのある色は香りと調和し

芳醇で生き生きした飲み応えのある一本。


Canaiolo
のフレッシュ感は、冷たい料理

サラミ・ハムのスライスや腸詰めソーセージ

リゾット、白身肉、牛肉やラムなど。

チーズでは、ペコリーノ、カプラレス、ロックフォーレ

ゴルゴンゾーラなどにオススメ。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



赤ワイン 『Il Cavaliere』 2016


Sangiovese 100
% 14vol


酸味のある引き締まった果実は、彼らそのもの。


清らかで滑らか。バランスのあるコク。

トスカーナの丘を想像させる余韻。


友とグリルパーティ、友とおしゃべりのひととき、友と趣味を過ごす

グラスだけでも満たしてくれるワイン。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



白ワイン 『Aurea』 2017


Trebbiano
トゥレッビアーノ100% 13%vol


果実の輝きは大地を照らす黄金のよう。

大きな葉傘はしっとりと実をまもる。


とてもフルーティで滑らかに膨らむ口当たりの良さは

アペリティフやパスタやお魚料理

お寿司などの日本食にもピッタリ。



・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



パッシート食後酒 『Passito』 2012


Trebbiano
トゥレッビアーノ100% 16%vol


果実の萎みを樹と共に自然に任せ

収穫は三月に行い、オークの樽で三年熟成させた葡萄酒は

果実の一生をまさしくも表現した一本。


チーズ、カントゥッチョやタルトなどの焼き菓子にどうぞ。


Luce di Mattino

どれも現代バイオダイナミック法で造られている。


自然に厳しく従った有機栽培の一つである。


()・風・水・土・・・本来の生体力と宇宙の動き

そして私たち無言の愛情、神秘への喜び。


ワインの決定版ともいえるバイオダイナミックワイン。


年間の栽培は、農主の・・植物と大地、自然への想いから

丁寧な作業が行われていく。


私も時にお手伝いをし、ブドウたちと接する度に私からも想いを送る。


丁寧に接してあげれば、樹も答えてくれるさ。


収穫の時、農主が一株に一粒ずつ味わっている。


まるでブドウと静かにおしゃべりをしているように。


姿だけではない、中身が大切なんだ。


あぁ、これは私たち人間にもいえることだ。


これらのワインには

大地の「たから」、樹の「個性」、自然の「ちから」

そして栽培者の「想い」が、ぎゅーっと詰められている。


自分のご褒美に

大切な人との会食に

そして愛しい方へのプレゼントに

地球と体に優しいバイオダイナミックワインで乾杯。


Sangiovese di Vinci

白と黄と黒と。


雨が降ったらお日様で乾かし


ふーっと風が吹いて葉は舞い上がり


舞い降りた大地で布団をかけて冬を越す。


自然のサイクルはうまくできてるなぁ。

 

Vite e Terra

*バイオダイナミックワイン生産者と

日本語でコンタクトのお手伝いをいたします。


ご希望の方は【
問い合わせContatto】の送信フォームをご利用ください。

(Pc版は横のサイドバーより、スマートフォン版は下へスクロール)


イタリア語で直接農主とコンタクトを取られる方は

obatamakivinciの推薦よりと添えて下さい。




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美なブドウの収穫 Vendemmia2017 ②

量より質だ! Scacchiatura

バイオダイナミックワインの瓶詰め Imbottigliamento



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夏のお客様は、やっぱりトスカーナよ!


時の同居人
は、仕事の合間に


時の姉妹がいるヴィンチにやぁやぁやぁと現れた。


Yukata

いくつになっても、アネキ。


私がつくったアネキ。


ほんの少しの時間を共にしたアネキ。



私たちは、フィレンツェに足跡を残した。


そして足跡を埋めるように語り

ヴィンチにまた、足跡を残した。


多彩な話に、彩る食事

風が残していく雲と踊る湿気。


活きる野菜と潤った果実。


Pranzo alla giapponese

アネキがね

時の妹のことを想像しながら

飛び跳ねる夏の浴衣を贈ってくれた。


そうだ、そうだ。

お着物先生から頂いた帯紐をいくつか持ってる。


日のような黄色い帯に


オリーブ色の帯紐を選び


夏のカラカラな大地色の浴衣は


時に黄色く映える白地となった私の髪の毛にも


剪定用の体にも


今のワタシにピッタリ合った。


そのピッタリ感に照れてしまったほど。


どこに着ていこうかしら・・・



あの頃のようにアネキと

撮影セッティングにワイワイ。


あっち向いて、こっち向いて


コレつかんで、コレかけて


食を彩るトッピングを考えて


そんなことをしている間にタイムスリップして。


話しても話しても足りない

私たちの時間をワイワイで埋めていく。


少年も気がついたようだ。


ケタケタ笑う私たちを放っておく。


たまに割り込み、少年の宿題を三人で考えた。


少年には、親戚のおばちゃんみたいな存在なんだね!


ふと、私の少女期の母たちのケタケタ笑うシーンを思い出した。


お台所で、ケタケタしてたなー


美味しくできたとか失敗したとか言ってたなー


立つのも面倒だから1~2杯のお茶で

ずーっとおしゃべりしてる夏の団欒。


母たちがケタケタしている間

いとこたちとずーっと遊んでた。


少年は、一人で宿題をしてる振りしてゲームで遊び

だから、宿題をしてる振りしながら割り込んでくるんだ。


私も少年を放っておいた。


Trebbiano

アネキは、農主のバイオダイナミックワインのファンである。


ヴィンチの日・風・水・土で育ったブドウの

濾されていないピュアな葡萄酒は

天然の味が素朴に味わえる。


その美味しさを絶賛するアネキに

収穫前のブドウを味わいに

ヴィンチの丘を通って、農主のブドウ畑にワイワイ行った。


アネキのサンジョベーゼ好きに

サンジョベーゼとカナイオーロのブドウの粒を食べてもらった。


アネキのトレッビアーノ好きに

トレッビアーノとサンコロンバーノのブドウの粒を食べてもらった。


生のブドウの粒を食べると、ワインの味が想像できる。


それほど純粋なバイオダイナミックワイン。


それが魅力なバイオダイナミックワインなのである。


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あ、雨が近づいてくる!


少年、ブドウ食べてる場合じゃないよ!


ホラ、行くよ!


ずぶ濡れになることを想像しながら

もしくは雨宿り先を考えながら小走りな帰路。


雨は、向こうの丘の上を這って行ったようだった。


家に向かう一本道の我が家のある辺りから

大きな虹が出現していた。


虹のあまりの太さと小さな雨雲の雨が我が家の辺りに見え

私たちは胸が弾んだ。


虹の下に行きたい!と少年。


虹の下には行けないんだよ。


虹の下に行こうとすると消えてしまうんだよ。


アネキが、アネキの母から教わったように、少年に教えた。


各々に虹への想いや記憶を言いながら


想像した虹の出先だった我が家にたどり着いた。


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photo by Tamami Azuma


虹の架け橋は移動し

ヴィンチの丘にはキラキラと白ワインを黄金にみせる夕日と共に

私たちは、前回と今回と次回の再会に、乾杯した。




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